♂♀がいる場合は簡単に繁殖させる事が可能で、1ペアから30〜50個の卵を回収することができる。
むしろ増え過ぎてしまう方が心配で、責任持って飼育できる範囲で繁殖させることが重要である。
カブトムシの場合、普通に♂♀を一緒に飼育していれば、まず確実に交尾を行うので、特にペアリングに気を使わなくても良く、
多少の音や振動を与えても、交尾・産卵を止めることもほとんどない。
大きめの容器で♂1匹♀2匹位で飼育するとペアリングが成功する確率が高く、♂を複数入れると♀をめぐって激しくケンカをするのであまり良くない。
野外で採集した♀であれば、ほとんどの個体が交尾済みなので、♀だけで飼育していても産卵することが多い。
交尾が済んだ♀はマットに深く潜り、移動を繰り返しながら産卵する。
クワガタ飼育に使用する産卵木は不要で、マット内にそのまま産卵するので、マットを10cm以上、深めに入れておく。
また、マットの底5cm位は多少押し固めるようにしておいた方が良い。
特に♂♀を別々にしなくても問題ないが、♂は何度でも交尾しようと♀を追いかけ回すので、
落ち着いて産卵させるためには、別々にした方が良い。
また、飼育容器が小さい場合は、産卵場所を確保するため♀同士でもケンカをするので、大きめの容器にするか、♀を個別に分けるようにする。

卵
♀がマットに潜ったまま出て来ないようになると、産卵が始まった可能性が高い。
マット内に卵が見られるようになったら、定期的に卵を回収するようにする。
数日に一回マットを全部掘り返し、白い楕円形の卵が見つかれば、周りのマットごとスプーン等ですくって、別の容器に入れておく。
卵を回収し終わったら、そのままマットを元に戻し、次の産卵を続けさせる。
卵を回収しないと産卵の際に♀が卵や幼虫を潰してしまう可能性が高くなるので、あまり数が増えない。
回収した卵は別の容器にマットと一緒に入れておく。
マットは軽く押し固め、そこに小さな穴を開けて卵を一個ずつ入れ、マットをかけておく。そのまま乾燥に注意し保管しておくと、やがて孵化する。
あまり湿度が高過ぎると、卵が腐ってしまうこともあるので注意する。
また、目の粗いマットだと孵化したばかりの幼虫が食べられず、死んでしまう可能性があるので、目の細かいマットを使用する。
クワガタも飼育しているようであれば、その残りマットを使用しても良い。