オオクワガタ解説
≪ 蛹 ≫
◆ 蛹化
蛹室内の前蛹は、徐々に体が縮み皮膚はシワシワになってくる。
前蛹になり2〜4週間経つと、仰向けになり水平に体を伸ばし頭部が割れて、蛹になるための脱皮、蛹化が始まる。
蛹化直後の蛹は透き通った白色をしているが、時間が経つとクリーム色になる。さらに時間が経過し、羽化が近づく頃には茶色がかってくる。
◆ 蛹化の様子
以下は♂64mmの蛹化連続写真。

@
仰向けになり水平に体を伸ばし蛹化が始まる。

A
最初に頭部が割れ、白い蛹が現れる。

B
体をくねらせながら、徐々に皮を脱いでいく。
まだ大アゴが伸びていない状態。
まだ大アゴが伸びていない状態。

C
皮を脱ぎ終えると、ほぼ蛹化が完了。
更に大アゴや足が完全に伸びるように、腹部を伸び縮みさせて体液を送り込む。
更に大アゴや足が完全に伸びるように、腹部を伸び縮みさせて体液を送り込む。
◆ 羽化までの蛹の変化
蛹は時間が経つにつれ、体色が濃くなり、徐々に成虫の体が出来上がってくる。

<蛹化直後の♂蛹>
蛹化数時間後の♂。体全体に体液が行き渡り、大アゴも完全に伸びたが、内部はまだ液状で神経だけが白く線状に見える。

<蛹化直後の♀蛹>
蛹化数時間後の♀。色はまだ白く透き通っている。

<蛹化10日後の♂蛹>
色もすっかり落ち着く。
時々、腹部を回転させ寝返りをうつ。
時々、腹部を回転させ寝返りをうつ。

<蛹化10日後の♀蛹>
徐々に成虫の体が作られ、複眼部分が黒くなっている。

<蛹化25日後の♂蛹>
蛹の中で成虫の体が出来上がり、頭部、胸部、足が茶色くなってくると羽化目前となる。
(写真の蛹はこの翌日に羽化)
(写真の蛹はこの翌日に羽化)

<蛹化23日後の♀蛹>
♀は♂に比べると蛹の期間が若干短い。
体と皮の間の不要となった水分を尾端から排出し、脚がかすかに動き出すと、数時間後には羽化が始まる。
(写真の蛹は数時間後に羽化)
体と皮の間の不要となった水分を尾端から排出し、脚がかすかに動き出すと、数時間後には羽化が始まる。
(写真の蛹は数時間後に羽化)