Practice Makes Perfect/武甲山
石灰岩掘削が激しく進行している武甲山
一年ほど前から武甲山の掘削ベンチに謎の要塞が出現した
生川(おぼっかわ)登山口一の鳥居の狛犬ならぬ痩せ狼
要塞の正体を確かめるため一の鳥居から登山開始
水歩荷トレーニングの給水場・不動滝
水歩荷トレーニングのペットボトル
山頂トイレが水不足のためこの水を揚げてもらえないでしょうか、と書かれている。看板の設置者は横瀬町振興課とある
山頂トイレに到着
トイレがゴールではなく神社の裏手まで持って行く
山頂の御嶽神社
運んだ水はこの桝に入れろとある 今日は歩荷初日なので4リットルです
武甲山山頂 カップラーメンとコーヒーの朝食

掘削ベンチの様子。何台もの重機が作業している
結局要塞の確認はできず仕舞い

武甲山

2018年7月2日(月曜日)

 6月29日に関東地方が梅雨明けした。1951年(昭和26年)の統計開始以来最速で、6月に梅雨明けするのは初めてである。早くもうだるような夏が到来した。
 昨年あたりから、武甲山の掘削ベンチ上に何やら要塞状の謎の建造物が現れ始めたのが秩父市民の巷で話題になっていた。あれは何だろうか。それを確かめるべく武甲山に登ってみようと思い立った。武甲山に登るのは2008年以来10年ぶりである。

 武甲山ではここ最近、水歩荷トレーニングが流行っているらしい。雨水を使った山頂トイレの水不足を補うため、中腹の滝からペットボトルで担ぎ上げるというもので、ツワモノになると20リットル、30リットルと上げるらしく、毎日担ぎ上げているという人をはじめ常連も結構いるようだ。私は初めてなのでとりあえず4リットルで挑戦した。4リットルボトル一本をリュックに詰め、自前の荷物と合わせて合計12キロを担いで登ったが、徐々にストラップが肩に食い込み辛くなってくる。途中で後ろから追い付いてきそうな人がいたが、抜かれるのも癪なので頑張ってペースを上げ、振り切って山頂に到達した。10年前のタイムは1時間40分だったが、今回はこれを9分オーバーした。
 水を降ろす場所はトイレではなく、トイレから少し上がった神社の横の桝だった。まずは神社に参拝し、指定の桝に水を注いだ。

 掘削ベンチが下がり過ぎて、展望台からは件(くだん)の要塞は見えなかった。
 まだ朝食を食べていなかったので、湯を沸かしてカップラーメンとコーヒーを楽しんで山を下った。
 登ってくる半数の人が4リットルボトル1本若しくは2本をぶら下げていた。両手に杖を突いて登ってきた中高年女性3人組が私の空のボトルを見て、水を揚げてくれてありがとうと礼を言った。
 給水場の滝まで降りてくると、登りと山頂で見かけたリュックを持たないおじいさんが、空の容器に水を入れて商売でもするように並べていた。この人は毎日水を揚げていると言っていた。石灰岩掘削で消えゆく山に不思議な風習を見た思いだった。

●登山データ
2018年7月2日(月曜日)
一の鳥居駐車場(標高520M)→武甲山(標高1,304M)、標高差784M

一の鳥居駐車場(6時34分出発)→不動滝(7時01分)→御嶽神社(8時15分)→第一展望台(8時23分到着)、登り所要時間:1時間49分
山頂滞在時間:41分
第一展望台(9時04分)→不動滝(9時55分)→一の鳥居駐車場(10時15分到着)、下り所要時間:1時間11分
全行程:3時間41分

登山目次
Home
Copyright © 1996- Chishima Osamu. All Rights Reserved.