Practice Makes Perfect/榛名山
関越道駒寄P.Aから見た榛名山。右が水沢山、中央が二ツ岳、左の尖ったのが本日の目的地・相馬山
松之沢グランド駐車場から登山開始。クルマの外気温度計は-4℃だ。左のこんもりしたのが相馬山
霧氷と相馬山
ゴジラが背を丸めてうずくまったような異様な山容だ
霧氷と磨墨岩(するすいわ) 磨墨岩から相馬山
磨墨岩から榛名富士 磨墨峠から磨墨岩を振り返る。岩に大魔神が彫られているように見える
掃部ヶ岳に比べ歩き易い階段
ヤセオネ峠分岐。ここから俄かに急になる
鉄梯子だ
狭い山頂に建つ黒髪神社。眼下に関東平野が一望できる

ヤセオネ峠駐車場から臥牛山へ登る
ヤセオネ峠駐車場から僅か8分で山頂到着
眺めは大したことない

榛名山(相馬山)

2017年11月13日(月曜日)

 先日榛名富士、烏帽子ヶ岳、掃部ヶ岳(かもんがたけ)に登ったのに続いての榛名山ハイキング第2弾である。今回は相馬山に登ってみた。
 関越自動車道の駒寄(こまよせ)パーキングエリアはスキー帰りの休憩によく立ち寄るが、スマートインターを使う機会はほとんどなく、それも単なる好奇心から用もないのに乗り降りしただけだったが、今回ようやくその使い道が判明した。伊香保温泉経由で榛名山に登るのに便利なのである。

 関越自動車道の下り線からは榛名山が左手に好く見える。パーキングエリアで休憩しながら払暁の榛名山を眺めると、大した標高もなさそうな丘陵の様な山体に3つの突出部が見て取れる。右端のどっしりしたのが水沢山、真ん中にちょこんと飛び出たのがが二ツ岳、そして左の角の様なのが相馬山である。榛名山最高峰の掃部ヶ岳と、シンボルである榛名富士はこの角度からは見えず、山頂部の外輪山のうち、関東平野に向いた南端に位置する相馬山が、榛名山の山頂然としている。
 高速を降り、伊香保温泉街を抜けると漫画『頭文字D(イニシャル・ディー)』の秋名山コースに入る。温泉街に近い下部は走り屋封じの不陸舗装を施してあるものの、上部に行くとスピード抑制策はなく、あちこちのガードレールに突っ込んだ跡があり、応急処置の黄色いテープが生々しい。未だに走り屋が出没しているようなので、夜間はセンターラインを越えてくるようなのがいるかもしれない。
 かつて有料道路の料金所だったヤセオネ峠を越えると下りの直線となり、特殊舗装による『静かな湖畔』のメロディが足許から流れてくる。左手にはきらきらと霜で真っ白になった平原の奥に、巨大なゴジラが一匹、背を丸めてうずくまったような相馬山が不気味だ。メロディが止んだところにグランドがあるので、ここの駐車場にクルマを乗り入れ、今回のスタート地点とする。ふと目を凝らすと外気温度計が−4℃を指していた。思わず二度見した。

 朝日のまばゆい「ゆうすげの道」を辿って行くと、正面に相馬山を見据えて右手に大岩が現れる。磨墨岩(するすいわ)である。意外に簡単に登ることができ、岩の上からの眺めはすこぶる好い。しばし展望を楽しんだ後、岩を降りて相馬山に向かうが、勾配はいたって緩く、階段状の登山道も掃部ヶ岳に比べて歩き易く、山容の不気味さの割に緩いハイキングである。
 しかし、赤い鳥居の建つヤセオネ峠との分岐点に着くと突如様相が一変し、俄かに急登になり意表を衝かれる。と言っても僅か22分で山頂に着いてしまうので、ノンストップのまま行くことができる。
 山頂には村の公会堂の様な神社が建ち、その前の狭い境内がハイカーにとっての山頂となる。外輪山の中では南端に位置するだけあって、南に遮るものはなく、関東平野が丸い地平線を以って広がっており、遠く富士山まで見通せる。

 さて、まだ9時前である。これからどうしようか。他に特に登りたいところもないので、芸もなく来た道を引き返した。
 駐車場まで降りてくると、入れ違いに登ってきた老夫婦が、もう降りて来たのかいと声を掛けて来た。かなりの話し好きらしく、訊いてもいないのに榛名山には何度も登ってるとか、地図に名前の載っていない山に登るのが好いんだよとか、なかなか解放してくれない。とりわけ臥牛山(ふせうしやま)がいい、榛名富士と榛名湖が一望できるからお薦めだ、駐車場から往復20分で登れるからあんたも登ってみななどと、しきりに蘊蓄(うんちく)を傾ける。

 榛名湖温泉で汗を流し、ヤセオネ峠の駐車場に立ち寄ってみた。『頭文字D』のダウンヒルのスタート地点として走り屋の聖地になっているようで、平日にも拘わらず自慢の愛車を停めて写真を撮ってる人がいた。
 往復20分で登れる山に登る意義があるかと思ったが、そんなに景色が好いならと、騙されたと思って臥牛山に登ってみた。荷物も持たずジーンズにローカットシューズで登ったが、眺めは言うほどではなかった。

●登山データ
2017年11月13日(月曜日)
松之沢グランド駐車場(標高1,090M)→相馬山(標高1,411M)、標高差321M
ヤセオネ峠駐車場(標高1,170M)→臥牛山(標高1,232M)、標高差62M

松之沢グランド駐車場(7時25分出発)→ゆうすげの道→磨墨岩(7時45分/休憩15分)→相馬山山頂(8時40分到着)、登り所要時間:1時間15分
山頂滞在時間:30分
相馬山山頂(9時10分)→磨墨岩→松之沢峠下登山口→松之沢グランド駐車場(9時50分到着)、下り所要時間:40分
全行程:2時間25分
ヤセオネ峠駐車場(11時05分)→臥牛山(11時13分)、登り所要時間:8分
山頂滞在時間:2分
臥牛山(11時15分)→ヤセオネ峠駐車場(11時22分)、下り所要時間:7分
全行程:17分

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