白樺湖周辺

ブランシュたかやまスキー場
ブランシュたかやまスキー場

白樺湖周辺のスキー場は人工降雪機に多く依存しているため、そうして出来たバーンは硬く締まり、斜度の割にスピードが出やすく、気温が低いため雪質も一日を通してほとんど変化しないという特徴を持つ。言い換えればその分晴天率が高いということだが、一度積もった雪はなかなか融けず、インターからのアクセスは凍結した山道と言っていい。
ブランシュたかやまはスキーヤーオンリーのスキー場として知られ、硬い斜面とも相まって滑走感の高いコースが多い。スキー場には珍しく食事がおいしく料金が適正であるという特徴もある。
このエリアは白樺湖を頂点に、南に中央道、北に上信道とアクセスが分かれ、どちらに降りるかで立ち寄る温泉も違ってくる。中央道に下りるのであれば、蓼科温泉、上諏訪・下諏訪温泉があるが、上信道方面はそれらと比較すると地味な印象は拭えない。

エコーバレースキー場
エコーバレースキー場

スキー場ベース部にいきなり立ちはだかる氷の急斜面アンデルマット第一ゲレンデ。多くの自称上級者を屠ってきた終日日陰の超絶コースに怖気づく人も少なくないだろうが、リフトで上がった上部エリアには、明るく開放的な中斜面天国が広がっている。
スノーボードの滑り系上級者が集まるスキー場としても知られ、ボーダーといえばコースの真ん中に大勢で座っているだけというイメージしかもっていない人には新鮮に映るだろう。
※2021シーズンと2022シーズンはコロナ禍の影響により営業休止/ ※2023シーズンも2024シーズンも営業休止

和田宿温泉/和田村湯遊パークふれあいの湯
和田村湯遊パークふれあいの湯
カルシウム・ナトリウム−硫酸塩温泉(弱アルカリ性低張性温泉)
pH=8.14

和田村湯遊パークは、国道142号線沿いにある道の駅、総合運動公園、入浴施設などの総称で、全体の規模はかなり大きい。
しかし、そうした全体のイメージとは異なり、風呂はこじんまりとした内風呂のみある。源泉と思われるぬるい浴槽と加温した浴槽からなり、無味無色の特に浴感のない塩素臭のするお湯である。料金は安く村外の人でも入れる。
2017年に再訪した時には露天風呂ができていた。ブランシュたかやまの当日のリフト券提示で450円で入れた。
コインロッカーは有料100円
営業時間:10時〜22時/月曜定休/入浴料:500円
(2006年12月/2017年12月/2020年1月/2021年12月/2022年1月)
長門温泉/やすらぎの湯
やすらぎの湯
長和町円通寺源泉、ナトリウム−硫酸塩温泉(弱アルカリ性低張性温泉)
源泉温度38.9℃、pH=8.17、蒸発残留物=1,566mg/kg

ブランシュたかやまのメンバーズカードの提示で400円で入れる。
ブランシュから上信道東部湯の丸インター方面に下った国道152号線の道の駅に併設された温泉センターで、地元の老人たちで大変賑わっている。
ジェット風呂にジャグジー、サウナ、露天風呂と施設は充実しているがお湯は塩素臭い。あまりの人気ぶりに私としてはやすらげず、サッと浸かってササッとシャワーで流しサササッと退散した。
営業時間:10時〜22時/火曜定休/入浴料:500円
(2008年1月)
立科温泉/権現の湯
権現の湯
含銅−ナトリウム・カルシウム−塩化物泉(低張性中性温泉)
源泉温度40.0℃、pH=7.4、蒸発残留物=7,715mg/kg

立科町の国道142号線を少し入ったところの権現山運動公園併設の温泉センターで大変人気がある。プールのような大浴場の他、露天風呂、ジャグジー、サウナがあり施設は充実している。駐車場の混み具合と比較すると意外にゆったり入れる。
加水加温ありの掛け流し循環併用で塩素臭い。分析表では黄褐色、微混濁、塩味ありとのことだが、ごく普通の無色透明に見えた。
営業時間:10時〜22時/木曜定休/入浴料:400円
(2008年12月)
望月温泉/青木荘
青木荘
河原の見える内湯
メタほう酸、メタケイ酸で規定(低張性弱アルカリ性冷鉱泉)
源泉温度23.0℃、pH=8.3、蒸発残留物=176mg/kg

国道254号線望月トンネル下にある旅館青木荘。入り口が少し分かりにくいが、ガソリンスタンドのすぐ横を入る。
河原が良く見える内風呂は無色無臭で塩素臭もないさっぱりしたお湯である。シャワーの水圧が異常に高く圧力調節もできないため、針で突き刺されたような刺激に面食らう。頭皮マッサージには良さそうだが顔はカランで洗った方が無難だ。
日帰り入浴受付時間:15時〜21時/入浴料:500円
(2009年1月/2017年12月)
布施温泉
布施温泉
ナトリウム−塩化物泉(弱アルカリ性低張性高温泉)
源泉温度47.3℃、pH=7.8、湧出量毎分86.5リットル、蒸発残留物=5,993mg/kg

国道142号線新望月トンネルの下にある人気の温泉センター。
浴槽からお湯が溢れている。
営業時間:10時〜22時/水曜定休/入浴料:500円
(2016年12月/2017年12月)
春日温泉/ゆざわ荘
ゆざわ荘
つるつるのアルカリ温泉
春日温泉源泉/アルカリ性単純温泉(低張性アルカリ性低温泉)
源泉温度25.0℃、pH=9.61、蒸発残留物=170mg/kg

蓼科のスキー場へのアクセスルートから外れているため、ここまでやって来るスキー客は皆無と言っていいが、お湯は100%源泉掛け流しのアルカリ温泉で、立科界隈の中にあっては高い満足度が得られる。内湯と露天があり、どちらも適温に加温されている。
入浴料:500円(JAF割引あり)/営業時間:8時30分〜21時
(2017年1月)
あさしな温泉/穂の香乃湯
穂の香乃湯
ナトリウム・カルシウム−塩化物温泉(弱アルカリ性低張性低温泉)
源泉温度30.1℃、pH=7.85、湧出量毎分373リットル

佐久南インターから近い国道142号線から少し入った場所にある人気の温泉センター。
内風呂は混雑しているが、豊富な湯量を活かした滝のある広い露天風呂が気持ちいい。
営業時間:10時〜22時/火曜定休/入浴料:500円
(2017年3月)
車山高原SKY PARK
車山山頂
車山高原SKY PARK

日本百名山にも数えられる霧ヶ峰だが、白樺湖を中心とした観光開発と全体を貫く高原道路ビーナスラインによって、山岳という雰囲気は微塵もない。夏は高山植物が咲き乱れる丘陵地帯であり、知らなければどこが山頂なのかも分からない風光明媚な観光地である。
その最高峰・車山(標高1,925M)にも開発の手は加えられ、それが山頂直下に展開する車山高原SKY PARKであり、その規模は白樺湖エリアのスキー場のうち最大である。
もともとが樹木の少ない山であり、ゲレンデ全体もそれを活かしたオープンスロープである。山裾には広大な緩斜面が広がり、山頂付近には斜度35度を越える急斜面が軒を連ねている。
気温が低いため降雪直後の雪は非常に軽く、シュプールも滑るそばから崩れ、埋められ、復元してしまうので、長時間新雪滑走を堪能できる。また晴天率が高く、そういう時にはアイスバーンになりやすく、難度は非常に高くなる。
晴天率の高いスキー場ながらどかっと積もるときもあり、そういう時は上部の急傾斜リフト乗車時に板が山に雪接することがある。これはスキー場側の管理の問題だが、リフトから転落する原因にもなるので要注意だ。

クワッドリフトの降り場のすぐ目の前が山頂であり、気象観測レーダーのドームがあるのですぐそれと分かる。
山頂付近はあたり一面強風に研磨された蒼氷(そうひょう)だが、ストックを補助にすればスキーブーツでも登ることが出来る。所要時間は2分ほどである。
一般には困難な厳冬期の登山だが、ここ車山は冬季百名山登山が出来る希少なスキー場でもある。

しらかば2in1
白樺高原国際スキー場
しらかば2in1/白樺高原国際スキー場

このふたつのスキー場は少し離れた場所にあるが、共通リフト券で滑れる兄弟スキー場である。
2in1は蓼科山を真正面に見据えた絶好のロケーションにあり、ゲレンデトップの八子ヶ峰の稜線からは全方向パノラマが広がっている。特に北横岳から赤岳まで続く八ヶ岳連山の秀麗さには目を見張る。
ゲレンデ構成はいずれもコンパクトながら整地中急斜面やオフピステがまとまっていて、それらのコース間もオープンスロープ感覚で楽しめる。特にオフピステはこのエリアとしては充実していて、軽い雪質とも相まって比較的気軽に入って行ける。但し降雪量はあまり多くもないので、一番奥のフリークコースだけはブッシュが雪上に生い茂り、足首に草が絡まり板が傷付く惧れもあるなど、覚悟のいるコースである。その手前のキャニオンコース、スノートレイルコースを合わせたオフピステの入り口には無論そのような注意書きがされているが、それを承知の上でならちょっとした山スキー気分を味わえるだろう。

白樺国際は蓼科山の裾野に広がる蓼科牧場の緩やかなスロープをベースにしており、コースの長さはあるものの斜度は押しなべて緩い。
ゆっくり乗り降りできるゴンドラリフトをメインにスキーヤーオンリーの姿勢を貫いていることもあり、静かにのんびり滑りたいファミリースキーヤーに人気がある。
凍結した女神湖に向かって滑り込むロケーションに遠く北アルプスの銀嶺が美しい。蓼科山の登山口にもなっている。

白樺湖温泉/すずらんの湯
すずらんの湯
白樺湖温泉2号/ナトリウム-塩化物・硫酸塩温泉(弱アルカリ性低張性温泉)
源泉温度35.2℃、pH=8.2、湧出量毎分103リットル、蒸発残留物=1,474mg/kg

白樺湖を囲むようにしていくつものスキー場があるが、その中心部である湖畔南側に建つ温泉センターである。
大きな内風呂はジェットバスと泡風呂の構成でいずれも塩素臭が強いが、源泉露天風呂の方はあまり気にならない。露天風呂といってもほとんど建物の中といった趣だが、無色透明のお湯は少しすべすべして、内風呂ともに窓から白樺湖を一望できる。他にサウナもある。
ひとつ気になったのが、シャワーのお湯に不思議な甘味が含まれていたことである。この近辺のお土産に白樺の樹液があるが、そういうイメージの甘さである。何か関係があるのだろうか。
白樺湖界隈のスキー場の当日のリフト券と引き換えに100円割引になる。
営業時間:10時〜20時/入浴料:700円
(2007年12月/2010年1月/2017年3月)
白樺湖レイクサイドホテル山幸閣(さんこうかく)
白樺湖レイクサイドホテル山幸閣
長和町鷹山源泉/アルカリ性単純温泉(アルカリ性低張性温泉)
源泉温度34.8℃、pH=9.5、湧出量毎分383リットル、蒸発残留物=206mg/kg

白樺湖畔を走っていると“日帰り入浴、露天風呂”等のピンクのバナーが出ているホテルがあったので立ち寄ってみた。
大きな内風呂と雰囲気の良い露天風呂、それにどろ風呂がある。平日とあってか独り占めでのんびりくつろいだ。
お湯は無色無臭でさらりとしており気持ちが良い。ぬるい釜風呂もある。
立ち寄り入浴料:500円
(2011年1月)
※【2017年1月に立ち寄ったところ、立ち寄り入浴は受け付けていないとのこと】
白樺湖ロイヤルヒル
白樺湖ロイヤルヒル

凍結した白樺湖に向かって滑り込むような上下二段構えのゲレンデ構成が特徴的で、特に上部のオープンゲレンデは開放感がある。
お昼時間にスキースクールのインストラクターによるデモンストレーションが見られるが、意外に時間が長く、これをやっている間は一般客は滑りにくいので、おとなしく見物するか他のコースに逃げるかになる。規模的にはやや物足りないが、車山を正面に臨むロケーションは気持ちがいい。

白樺リゾートスキー場
白樺リゾートスキー場

白樺湖畔に様々なリゾート施設を展開している池の平ホテルが運営する小さなスキー場。
距離は短いが二本のリフトで緩斜面と中斜面を繰り返し静かに練習できる。
冬の動物とふれあえるポタスノーランドを併設するなど、子供連れに特化したサービスを提供している。
リフト券は池の平温泉《湯めぐりワールド》との入浴セット券もある。

池の平温泉/池の平ホテル・湯めぐりワールド
池の平ホテル・湯めぐりワールド
池の平温泉/アルカリ性単純温泉(アルカリ性低張性低温泉)
源泉温度27.6℃、pH=9.0、湧出量毎分137リットル、蒸発残留物=92mg/kg

池の平ホテルが運営する温泉施設で、宿泊客の他、日帰りでも入浴できる。
男女別の大浴場の他、県下随一の規模を誇る混浴露天風呂がある。混浴風呂を使うには湯浴み着を着用せねばならず、別途300円でレンタルしている。
返却時は脱衣所に備え付けの脱水機に掛けねばならない。
しかしやはり風呂は全裸に限る。湯浴み着など着けていては入った気がしないのだ。
営業時間:11時〜20時/入浴料:1,000円/混浴風呂用湯浴み着レンタル料別途300円
(2014年1月)
ピラタス蓼科スノーリゾート
北八ヶ岳の樹氷原
ピラタス蓼科スノーリゾート

20分間隔で運行される100人乗りのロープウェイで、標高2,237Mの北八ヶ岳・坪庭の樹氷コースを滑ることがメインのスキー場である。
全長4kmの樹氷コースは見応えと若干の滑走感は得られるものの、改札のインターバルの煩わしさは否めない。下部のクワッドリフト沿いの緩斜面は癖がなく足慣らしにちょうど良いので、ロープウェイ改札の時間調整的に使えばいいだろう。
2015シーズンの平日リフト券には蓼科温泉の3つの施設のいずれかで使える無料入浴サービスが含まれており、料金設定はリーズナブルと言える。

蓼科温泉/小斉(こさい)の湯
小斉の湯
見晴しの湯
蓼科三室源泉(300t貯湯槽、三室平6,7,8,9,10号源泉の混合泉)/ナトリウム-塩化物・硫酸塩温泉(弱酸性低張性高温泉)
源泉温度61.0℃、pH=3.15、蒸発残留物=1,600mg/kg

蓼科温泉の主流である三室(みむろ)源泉は、300t貯湯槽から多くの宿泊施設に供給されており、その中の小斉の湯にはピラタス蓼科のリフト券と引き換えに無料で入浴することができる。
山の斜面に砦のように築かれたいくつもの露天風呂を渡り廊下が結んでいるワイルドな構造で、お湯は無色透明の掛け流し。温度が高いため供給元で加水されているが、肌が若干すべすべする浴感である。
男性風呂はふたつの露天と内風呂の3つがあり、それぞれに脱衣所があり裸移動は出来ないが、泉質はどれも同じである。カランは全部に備わっているが、内風呂にのみシャワーとシャンプー類がある。
通常料金:700円
(2014年12月)

八ヶ岳周辺

八千穂高原スキー場
八千穂高原スキー場

八ヶ岳という山は八つの山の総称と言われ、総延長は南北30kmにも及び、主峰・赤岳を擁する一帯を南八ヶ岳と呼び、開放的な山麓には清里や野辺山のスキー場が展開している。
一方で蓼科の範疇に入る北横岳あたりを北八ヶ岳と呼び、このエリアには小海リエックスと八千穂スキー場がある。
開放的な清里や野辺山と違い、こちらは標高の高い山の上という感じであり、同じ山の反対側にはピラタス蓼科スキー場が構えるという位置関係にある。つまり山の反対側は蓼科・白樺湖エリアである。
佐久インターから国道141号線を南下し、途中から国道299号線を蓼科に向かって上る。299号線は冬季閉鎖されるが、八千穂高原スキー場までは行くことができる。
標高の高い八千穂高原は気温が低く、雪は終日サラサラしていて滑りやすい。小規模ながらエリアは3つに区分され、それぞれに棲み分けができているレイアウトで、ベースから見て左がファミリーやボーダーに人気の緩斜面、右は斜度のあるコースが3本並び、真ん中はパークである。3つのエリアそれぞれに専用リフトが運行していて、お互いに干渉しないようになっている。
小規模ゆえどのコースも距離が短く高速リフトもないが、斜度的にはまずまず変化に富んでまとまっており、滑りやすい雪質とも相まって終日過せるスキー場である。
小海リエックス・スキーバレー
小海リエックス・スキーバレー

上信道佐久小諸JCTから中部横断道が伸びて八千穂高原インターができたことによりだいぶ行き易くなった。
小規模スキー場ながら、急斜面アイガーと中斜面ラバーホーン・ユングフラウを繋いだロングコースは滑り応えがある。
但しアイガーの下部は初心者専用といった観のある緩斜面のブライトホーンに接続しているので、飛ばし過ぎは迷惑行為となるだろう。またアイガーを繰り返し滑る場合はクワッドを使わねばならないのだが、この場合も初心者の溜まるペアリフト乗り場を突っ切らねばならないので配慮の必要がある。


リエックスホテル/星空の湯りえっくす
星空の湯りえっくす
松原湖高原カラマツの湯
ナトリウム・マグネシウム・カルシウム−炭酸水素塩温泉(中性低張性高温泉)
源泉温度46.0℃

ゲレンデ脇に建つリエックスホテルの附帯施設だが、場所はホテルから少し離れた別棟である。
日帰り入浴の通常料金は800円だが、当日のリフト1日券を提示すれば500円で入れる。
受付でバスタオルとフェイスタオルを貸してくれる。無料の鍵付きロッカーあり。
浴槽は大きく内風呂と露天風呂から構成され、湧出量が多いのか黄濁したお湯はガバガバと捨てられている。
加温あり循環掛け流し併用。洗い場はパーテンションがあり使い易い。サウナもある。
浴後にはアイスクリームの無料サービスもあるので忘れずに食べて行こう。
営業時間:6時〜23時
(2013年2月/2021年2月)
八峰(ヤッホー)の湯
八峰の湯
松原湖高原カラマツの湯
ナトリウム・マグネシウム・カルシウム−炭酸水素塩温泉(中性低張性高温泉)
源泉温度47.4℃、pH=6.9、蒸発残留物=1,151mg/kg

小海リエックスのすぐ下にある人気の温泉センター。
八千穂高原スキー場の当日のリフト券提示で料金が2割引になる。
内風呂、露天風呂、サウナの構成。内風呂には茶色っぽい湯花が多い。
通常料金:700円/営業時間:10時〜21時/通年営業
(2015年3月/2021年3月)
稲子湯
稲子湯
天然サイダー温泉
稲子湯源泉/単純二酸化炭素・硫黄冷鉱泉(硫化水素型)
源泉温度8.3℃、pH=5.0、湧出量毎分67.1リットル、蒸発残留物=117mg/kg

北八ヶ岳の登山基地のひとつである山小屋風の温泉宿稲子湯。
八千穂高原スキー場から更に299号線を上ると冬季閉鎖のゲートに突き当たる。左折すると道は小海リエックスを経由して国道141号線に下っており、リエックスのゲレンデ下のトンネルをいくつかくぐると稲子湯右折の道路標識が出ている。右折して曲がりくねった凍結路を3kmほど降りて行くと一軒宿の稲子湯に到着する。
硫化水素臭を伴う源泉は温度が低く加温循環しているのだが、立ち寄った時はひどく熱かった。張り紙には40℃に保っている旨書かれていたが、この日は誰も入っていなかったためか48℃くらいかと思われるほど熱かった。そういう時は源泉バルブをひねれば冷たい掛け流し温泉が楽しめるが、風呂から上がる時は忘れずバルブを閉めるよう注意書きされている。
帰路は下ってきた道をそのまま下ればリエックスからの道に合流する。

2011年、八ヶ岳の一郭である天狗岳登山の帰りに立ち寄る。
前回試さなかった源泉の味見をする。源泉バルブをひねると冷たい源泉が投入され、飲んでみるとなるほど炭酸水だった。
入浴料:650円
(2010年1月/2011年6月/2021年3月/2023年3月)
シャトレーゼスキーリゾート八ヶ岳
シャトレーゼ・スキーリゾート八ヶ岳

南八ヶ岳エリアのスキー場はどこも小規模で降雪量も少ない。そのため人工降雪機によって毎シーズン安定したゲレンデ造りを行っているが、そうして出来上がったコースは硬い。
シャトレーゼ・スキーリゾート八ヶ岳も、コースバリエーションが少なく整地斜面は押しなべて緩く短いが、急な斜面に硬いコブを貼り付けたアルペンコースと、その下部の中斜面に設置されたモーグルコースは難度が高く、ここのみは異彩を放っている。スキー場のスタンスとしてモーグルに積極的であり訪れるモーグラーも多い。
スキーセンターにはもちろんシャトレーゼの店舗もあり、アイスクリームや自販機の飲料も下界と同じ価格で販売されている。

サンメドウズ清里スキー場
サンメドウズ清里スキー場

夏には非常な賑わいを見せる清里界隈も冬はかなり静かである。
清里駅前を通り抜けて美し森を素通りし、やがて道が突き当たったところがサンメドウズ清里スキー場である。
八ヶ岳の最高峰・赤岳から派生する尾根に造られた1,200メートルの中斜面を主軸に、裾には広い緩斜面を配し、その間に短い中斜面を数本並べたシンプルなレイアウトである。
斜度は緩いがハイシーズンには八ヶ岳からの吹き降ろしに研磨された猛烈なアイスバーンが出現する。アイスバーンと言えば一般的に蒼氷をイメージするが、清里のそれは不気味なアイボリーである。こうなると自称上級クラスでは到底歯が立たない。
標高は1,900メートル〜1,600メートルと高いが、3月に入ると雪は緩みだいぶ滑りやすくなる。尾根コースのスタート部分には短いながらもコブ斜面があり春スキーにバリエーションを添えている。
コンビニや高速のサービスエリアで入手できる割引券には食事券が付いていないので、昼食はクルマで清里の街に出て清里開拓の店『ロック』で食事を採るという楽しみ方もある。

たかねの湯
たかねの湯
単純温泉(低張性弱アルカリ性高温泉)
源泉温度50.2℃、pH=8.2、蒸発残留物=514mg/kg

清里から国道141号線を中央道・須玉インター目指して南下する途中にある温泉センター。
大浴槽、泡風呂、打たせ湯、寝湯、サウナがあり、浴室はとにかく広い。湧出量は測定不能とのことだが、特に大浴場に流れ込む湯量はまるで滝であり、座っていても押し流されるほどの猛烈な流量がある。
お湯は無色無臭で非常に肌がツルツルになる。pH=8.2とのことだが他のアルカリ性を謳っている多くの温泉施設より余程アルカリ度が強かった気がする。
地元民以外の一般料金は700円だが、八ヶ岳周辺のスキー場のリフト券を提示すれば100円引きで入れる。
営業時間:11時〜22時/入浴料:700円/毎週水曜定休
(2010年3月)
須玉健康増進施設・健康ランド須玉
健康ランド須玉
ナトリウム−炭酸水素塩・塩化物泉(低張性弱アルカリ性温泉)
源泉温度36.1℃、pH=8.2、湧出量毎分253リットル、蒸発残留物=1,060mg/kg

須玉インターそばのスポーツジム併設の温泉で、同施設名の自家源泉を持つ。
2004年に訪れた時は5人ほどしか入れない浴槽に肌がぬるぬるするとろみのあるお湯が張られていて、帰りの車中でもポカポカが持続するというものだった。
2008年に立ち寄ってみたら浴槽はリニューアルされてだいぶ広くなり、ジェットバスやサウナも併設されるなど設備の充実を図ったようだが、浴室には塩素臭が漂いとろとろ湯の質感もだいぶ弱くなっていた。おまけに料金も以前の500円から700円にアップしていた。

清里方面から中央道・須玉インターを目指して国道141号線を下ってきた場合、中央高速のガードをくぐる手前、バーミヤンを右手に見た次の信号『須玉総合支所前』を右折してすぐ右側にある。
営業時間:10時〜21時/入浴料:700円/水曜定休
(2004年1月/2008年3月)
富士見高原スキー場
富士見高原スキー場

小淵沢インターからほど近いスキーヤーオンリーのスキー場。上部の中斜面と下部の緩斜面の2コースのみで、コース幅が広く初級者が多い。降雪量は少なく人工雪でカバーされた固いバーンなので、ポジショニングができていないとエッジがかかりにくいごまかしのきかないコースである。
駐車場とスキーセンターは上部ゲレンデと下部ゲレンデの中間部にあり、一旦下部ゲレンデに滑り降りてしまうと、下部ゲレンデのリフト降り場からスキーセンターまで若干登りを強いられ、初心者にとっては辛いものがある。上部リフトと下部リフトの連絡も若干の登りとなり、この間をカバーするリフトが3月以降平日運休となることから、この期間に訪れる場合は上部下部いずれかを繰り返し滑ることになるだろう。
とにかくコースバリエーションが限られているので、同じところをグルグル滑る中でポジショニングの確認に努めよう。

広原温泉/ホテル八峯苑・鹿の湯
ホテル八峯苑
広原温泉/ナトリウム−硫酸塩・塩化物温泉(低張性中性温泉)
源泉温度39.6℃、pH=7.1、湧出量毎分35.5リットル、蒸発残留物=5,979mg/kg

富士見高原スキー場の下部ゲレンデ下にあるホテルのお風呂に立ち寄れる。
地下1,800メートルから噴出するという源泉100%加水なしのお湯は、1日3回翠(みどり)色に変色するとかで、スキー場が空いている平日でも意外に結構混んでいる。
私が訪れた時間は若干茶色く若干肌がすべすべしたが塩素臭も結構ある。内風呂、露天風呂、サウナがあり。
富士見高原スキー場のリフト券提示で100円引きになる。
立ち寄り入浴時間:10時〜21時/無休/入浴料:通常600円
(2005年9月/2019年3月)
信州原村八ヶ岳温泉・もみの湯
もみの湯
原村八ヶ岳源泉/ナトリウム−硫酸塩・塩化物温泉(弱アルカリ性低張性高温泉)
源泉温度55.1℃、pH=7.6、蒸発残留物=3,448mg/kg

八ヶ岳の登山口のひとつである美濃戸口の下、以前グレステンスキーをした八ヶ岳自然文化園の近くにある宿泊施設・樅の木荘に付随した立ち寄り温泉センター。
通常料金は500円だが17時以降は300円になる。17時過ぎに寄ったところかなりの盛況ぶりだった。お湯は薄茶色に濁っており無臭。
営業時間:10時〜21時30分/入浴料:500円/第1・第3水曜定休
(2010年6月)
スパティオ小淵沢・延命の湯
スパティオ小淵沢
ナトリウム−塩化物・炭酸水素塩泉
源泉温度58.5℃、pH=7.44、湧出量毎分143リットル、蒸発残留物=3,330mg/kg

小淵沢インターを降りたすぐ近くの道の駅に併設された温泉センター。
すぐ近くにアウトレットモールがあるせいかこちらも買い物客の姿が目立つ。温泉センターは広い敷地の一番奥なので駐車場も奥の方を利用すると良い。奥の方は空いている。
内風呂大浴場の他、温度の異なる露天風呂がふたつとサウナがある。お湯は淡黄褐色に濁っており塩素臭もない無臭。ツルツルした肌触りが心地よい。
八ヶ岳の最南端である編笠山・権現岳・西岳の登山の帰りに立ち寄った。
営業時間:10時〜24時/入浴料:600円/第1月曜定休
(2010年6月)
富士見パノラマリゾート
富士見パノラマリゾート

標高差730M、滑走距離3kmのダウンヒルコース全体をゴンドラがカバーし、上中下部をセパレートする形でペアリフトが配置されている。晴天率が高く高速インターからも近いので、集客力が高くゲレンデが混んでくると飛ばして滑るのは困難になるが、一気に滑り降りればかなり滑り応えが高い。
正面に八ヶ岳をどかんと臨む開放的なロケーションだが、スキー場名でもある肝心の富士山は右の山の陰から頭がちょこんと見える程度である。

ゆ〜とろん水神の湯
ゆ〜とろん水神の湯
富士見温泉水神の湯/単純硫黄温泉(アルカリ性低張性低温泉)
源泉温度28.7℃

富士見パノラマリゾートのすぐ下にある立ち寄り温泉施設。
8種類の風呂を男女日替わりで利用でき、特に露天風呂の開放感が良い。源泉温度が低いので加温しているが、加水なしの源泉掛け流しである。
無色無臭の肌がすべすべする浴感がある。
営業時間:10時〜21時30分/入浴料:800円/木曜定休、但し1月〜3月は無休
(2015年1月)

富士山周辺

スノーパークイエティとICSプラント
安全バー注意喚起の看板
スノーパークイエティ

アイスクラッシュシステムにより外気温が氷点下にならずとも造雪可能なため、毎年10月、日本一早くオープンするスキー場である。
メインの2本の緩斜面は連続するウネリによって意外と楽しめるが、それをカバーするクワッドは安全バーを下げない客がいるとリフトを止めて注意するため、客の大半を占める外国人観光客の初心者がバスで大挙乗り付けると頻繁に止まるようになる。ひどい時は支柱ワンスパンに5回ほど止まり、滑走意欲は次第に削がれていく。
平日の営業開始が10時と遅く、ある程度滑ってからの休憩タイムがレストランが混みだす時間となるため、食事のタイミングが取りづらく、本数をこなすには回転の悪いクワッドと昼食を諦め、短い中斜面リフトに逃れる以外にない。
駐車場料金は無料だが、スキー場自体が南富士エバーグリーンラインという有料道路内にあるため、入場するのに520円の通行料がかかる。帰りは取られない。
リフト券は帰り際に回収されるが、引き換えに400円の割引券を渡される。
自衛隊の演習場が近く、ひっきりなしに爆裂音が響き渡るのもこのスキー場ならではだろう。

富士八景の湯
富士八景の湯
御殿場乙女源泉/単純温泉(低張性弱アルカリ性低温泉)
源泉温度32.7℃、pH=8.1、湧出量毎分138リットル、蒸発残留物=364mg/kg

御殿場市街から乙女峠に向かうと、乙女トンネル手前に佇む日帰り温泉施設。この日は露天風呂の改修工事中で内風呂のみの営業だったため、半額の500円で利用できた。加水なし加温循環のお湯は少しスベスベする。
営業時間:10時〜21時/入浴料:3時間まで1,000円/第2第4木曜定休
(2024年1月)
カムイみさかスキー場
カムイみさかスキー場

小規模ながら固く締まった人工雪のゲレンデは斜度の割にスピードが出やすく、ベース最奧に設置されたリフト乗り場まで斜度が一定で失速ゾーンが設けられていないため、駐車場やレストランからの客のゲレンデへの流入や、リフト待ちの行列が溜まってきた場合は、スピードコントロールに注意を要する。
何のつもりか営業開始直後からしばらくの間繰り広げられるスタッフビブを着けた大勢のスキー・スノボによるハイスピードの狂宴は、ゲレンデを共有する客層の大半を占める初中級者にとっては危険にすら思え、これが終わるまでは隅っこで小ちゃくなっているしかない。

石和温泉公衆浴場
石和温泉公衆浴場
石和で二番目に旨いラーメン
@石和温泉/単純温泉(低張性アルカリ性低温泉)、源泉温度26.1℃、pH=9.1、湧出量毎分171リットル、蒸発残留物=168mg/kg
A山梨県企業局石和温泉管理事務所給湯口/アルカリ性単純温泉(低張性アルカリ性高温泉)、源泉温度45.9℃、pH=9.1、蒸発残留物=441mg/kg

案内がなく場所が分かりにくいが、国道411号線、石和温泉駅入口の交差点近くのウエルシアの右脇の細い道を入った裏にあるスナック風の温泉公衆浴場。
道は狭いが浴場の裏に月極駐車場があり、10台分ほど石和温泉の標示の付いた無料の駐車スペースが確保されている。
浴槽は三つに分かれており、右側が26.1℃の石和温泉非加熱源泉100%である。使用源泉は二つあり、左と中央の加温浴槽は石和温泉90%、山梨県企業局石和温泉管理事務所源泉10%の混合となっている。真ん中は奧半分が電気風呂となっており、うっかり全身を沈めようものなら、テーザー銃でも喰らったかのように体が痺れて動けなくなるほど強烈だった。
シャワーは珍しい配管固定式で、設置高さが低く自在性がないため、体の泡を洗い流すには専ら桶で掛けるしかなく周囲に気を使う。
脱衣所には無料の鍵付きロッカーがあり、フロントには食堂が併設されていて、自称『石和で二番目に旨い醤油ラーメン』が550円で食べられる。
表の看板は『入浴とお食事・石和温泉』となっていて公衆浴場の文字はなく、温泉届の施設名は『石和温泉・浴室』となっている。
加水なし、加温あり、循環食毒あり。
営業時間:15時〜22時30分/入浴料:430円/毎週月曜定休、第3火曜定休
(2022年1月)
ふじてんスノーリゾート
ふじてんスノーリゾート

富士山周辺のスキー場では小規模ながら唯一コブ斜面を備えているスキー場である。
適度な斜度と距離に整備された中級モーグルコースは人気が高いが、ゲレンデトップのパノラマリフトを降りた左右のダウンヒルEASTとWESTは最大斜度32度の急斜面に不規則で硬いコブが張り付き、初級者用の迂回コースはない。
中間部から下の緩斜面は緩すぎて初心者には優しい反面、中級者が最も快適に滑れそうな下から見て右側のロマンスコースはパークになっているため、素直に滑走を楽しめない。
ロマンスコースに架かるペアリフトの降り口に富士山展望デッキがあり、観光バスで乗り付けた大勢の外国人観光客が専用乗り口から優先的に乗るため、リフトは微速運転になる。展望デッキも富士山の頭が見えるだけで、わざわざここに来なくとも、富士山のビューポイントは他にいくらでもいいところはあるだろうに、と思ってしまう。
夏はグラススキーもできるため、年間を通じて訪れることができる。

富士眺望の湯ゆらり
富士眺望の湯ゆらり
源泉名:富士眺望の湯ゆらり/カルシウム・ナトリウム・マグネシウム-硫酸塩・塩化物泉(低張性弱アルカリ性低温泉)
源泉温度25.3℃、pH=7.7、蒸発残留物=1,180mg/kg

ふじてんスノーリゾートから程近い国道139号線沿いの道の駅なるさわの奥にある日帰り温泉施設で、ふたつの露天風呂、洞窟風呂、蒸し風呂、人工炭酸泉など、8種類の風呂を楽しめる。
お湯はどれも塩素臭たっぷりのさっぱり系だが、スキー疲れをほぐすには十分だろう。入浴料は1400円とお高いが、ふじてんのインフォメーションに300円の割引券が置かれているので忘れずに貰っておこう。
バスタオルとフェイスタオルの貸し出し付き。
営業時間:10時〜21時/入浴料:1,400円/無休
(2004年9月/2024年2月)
西川温泉「麗峰の湯」
麗峰の湯
西川温泉
カルシウム・ナトリウム−硫酸塩温泉(アルカリ性低張性低温泉)
源泉温度=33.7℃、pH=9.36、湧出量毎分151リットル、蒸発残留物=1,616mg/kg

2004年にオープンした河口湖温泉4番目の源泉であり、『純度100%源泉たれ流し』という謳い文句である。その上、物価の高い富士山界隈にあって、入浴料も500円と安価な設定である。尤(もっと)も、観光要素の高い近隣の施設とは違い、内風呂が2槽あるのみで3人も入ればいっぱいである。ボディーソープは置いてあったがシャンプーはない。私は富士登山の帰りに汗を流して静かに入りたかったので、あえてここを選んだ。
場所は、河口湖北岸の猿回し劇場の川を挟んだすぐの向かいである。川の両側に道路があり、麗峰の湯の前に橋が架かっているので、どちらからでも行ける。施設の裏に5台ほどの駐車場がある。

この日、管理人は不在で、そういう場合、玄関のふれあい箱に500円を放り込めばいいことになっている。玄関から入ったすぐの座敷でセイウチのように寝っ転がっていた3人のおばちゃん達が、そこに500円入れろと説明してくれる。
ふたつの内風呂からはなるほどお湯がバシャバシャとあふれている。手前の小さい方はぬるく、奥の大きいほうは丁度良い温度になっている。
お湯は無色透明無味無臭で、肌が多少つるつるする。塩素臭は感じない。
脱衣所から扉を開けて出るとき、いきなり足許が落ちる段差があるので注意が必要だ。入ったときに気付いていても、出るときに忘れているのはよくあることだ。
玄関脇には無料の足湯もある。
営業時間:10時〜20時/入浴料:500円
(2007年7月)
※【2011年閉鎖】

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