白馬八方温泉

白馬八方尾根スキー場
白馬三山
白馬八方尾根スキー場

北アルプス界隈の盟主的存在であり、長野オリンピックや技術選の舞台として、全国のスキーヤーを魅了する数多のステータスバーンを有している。
唐松岳の尾根に開かれたゲレンデからは、五竜岳、白馬三山、鹿島槍ヶ岳といった北アルプスの銀嶺を一望でき、国立公園第一種特別地域であるリーゼングラートを頂点として、扇状に広がったダウンヒルコースは、滑走距離5km、標高差1kmにも及ぶ。これをダイレクトに滑るには、かなりの技術と体力を有するのは無論のこと、大勢の人の動きを瞬時に捉える高い洞察力が要求される。
コブ斜面は、リーゼングラート下の五竜岳側の兎平と、白馬三山側の黒菱が有名で、腕に覚えのあるスキーヤーが大勢集まっている。
白樺や国際といった中間部のエリアは地味なイメージなのか比較的空いているが、こちらも手ごわいコースが目白押しとなっており、全体的に滑り応えの高いコースで構成されている。
ゴンドラ乗り場周辺に民間有料駐車場(500円)が数箇所あるが、スキー場附帯の無料駐車場はゲレンデから少し遠く不便である。

白馬八方温泉/第二郷の湯
第二郷の湯
六角形の浴室
六角形の湯口
全体に六角形
アルカリ性単純温泉/白馬八方温泉 第1号・第2号・第3号の混合泉
源泉温度50.2℃、pH=11.1、蒸発残留物=149mg/kg

白馬八方温泉は、水素イオン濃度11.1という国内トップクラスのアルカリ性温泉で、美肌効果が売りとなっている。
源泉はずっと山奥だが、八方尾根スキー場の麓の宿泊施設に引湯されていて、日帰りスキーヤーは4箇所の立ち寄り施設で気軽に入浴できる。
八方尾根スキー場に一番近いのが、この第二郷の湯で、玄関前に7台ほど駐車できる他、スキー場の第3駐車場から歩いてもほど近い。
八方尾根の駐車場は、ゲレンデから離れた場所にあちこち分散していて分かりにくいが、日帰りスキーヤーにとって比較的分かりやすい、ジャンプ台前の駐車場へ行く途中、川を隔てた右側にあるのが第3駐車場である。

無色透明無味無臭のお湯は、少しとろっとしていて鮮度が良い。特徴的な六角形の檜の湯船に、中央の六角形の湯口からドボドボと投入されている。
営業時間:12時〜21時/入浴料:500円/冬季無休(12月下旬〜3月下旬)、その多季は火曜定休
(2007年2月)
白馬八方温泉/第一郷の湯
第一郷の湯
国道を白馬駅前方面から入ってきた八方尾根スキー場の正面入り口の交差点の駐車場にあるのが、第一郷の湯。この駐車場の入り口に足湯もある。
内風呂と露天風呂があるが、どちらも3〜4人も入ればいっぱいで、決して人も少なくないため、なかなか窮屈な印象である。露天の眺めも特にない。
営業時間:12時〜21時/入浴料:500円/水曜定休、12月下旬〜3月下旬は無休
(2007年2月)
白馬八方温泉/小日向(おびなた)の湯
小日向の湯
白馬八方温泉 1号泉と3号泉の混合(アルカリ性単純温泉)
源泉温度49.7℃、pH=11.2、蒸発残留物=155mg/kg

八方尾根スキー場から猿倉方面に2kmほど上ったところにある露天風呂で、冬季は閉鎖している。
3月頭くらいから早春営業が始まるので、春スキー帰りには立ち寄れる。
この頃は露天風呂の周りは雪に埋もれているので、風情もあり、少し冷たい風が心地よい。
源泉掛け流しで、お湯は石垣の上から滝となって注がれている。
白馬八方温泉の源泉地に最も近いとあって、pH=11.2のアルカリ性温泉のトロトロ感をかなり期待していたのだが、2012年に訪れた時は、特にそういう浴感はなかった。
加水なし循環なし消毒剤なし、湯温が低い場合は加温することもあるとか。駐車場は7台分ほど。
4箇所ある八方温泉の入浴料は通常500円だが、八方尾根のリフトパック券で100円引きになる他、スキー場の券売所に置いてあるゲレンデマップの端にも100円引き券が付いている。
早春営業(2月末〜4月上旬):11時〜16時/通常営業(4月上旬〜11月上旬):10時〜18時/入浴料:500円/冬季閉鎖(11月上旬〜2月末)、早春営業と通常営業の切り替え時に定休あり
(2012年3月)
白馬八方温泉/みみずくの湯
みみずくの湯
八方尾根スキー場は、ゲレンデ前の無料駐車場が圧倒的に不足しているのだが、日帰りスキーヤーにとって分かりやすく、まずまずゲレンデに近い、且つ収容台数の多い駐車場というと、まずジャンプ台前の駐車場になる。この駐車場からオリンピック道路の信号を真っ直ぐに突っ切って、しばらく走った所に、みみずくの湯がある。場所はわかりにくいが、比較的利用者が多い。
内風呂と露天風呂があり、露天からは白馬の山並みが見渡せる。
営業時間:10時〜21時30分/入浴料:500円/木曜定休、12月下旬〜3月下旬は無休
(2004年3月)
白馬五竜スキー場
ゲレンデトップの地蔵ケルン
Hakuba47
ウインタースポーツパーク
Hakuba47
ROUTE3のコブ斜面
白馬五竜スキー場/ Hakuba47(フォーティセブン)ウインタースポーツパーク

冬には山頂に武田菱が現れる五竜岳。その遠見尾根に展開する五竜と47の隣り合うふたつのスキー場は、リフト券が普通に共通であり、最上部でリフト、コースとも自然に接続しているので、実質ひとつのスキー場として楽しむことが出来る。
とはいえ、どちらも難攻不落に近い強烈な斜面を揃えているので、まともに取り組んだらとても一日体力が続かない。

昨今白馬村はオージー(オーストラリア人)のリゾート地の観があり、築30年くらいの中古住宅を売りに出すとすぐに売れてしまい、彼らはこれを自らの手で勝手に改築して滞在しているそうで、ゲレンデにもゲレ食にもそうした外国人団体の姿が非常に多い。客の半分はこうした外国人と言っても過言ではないほどの異彩を放っている。
2010シーズンには、五竜で外国人専門のスキースクールまで創設され、おおらかな滑りを信条とする彼らが日本の型にはまった滑りを習得しようとする姿には、なかなか微笑ましいものがあり、かなり盛況な様子も窺える。それまでのスクールの苦労は並々ならぬものだったそうで、「オープン!」と「プッシュ、プッシュ!」だけで一日凌いだなどという苦労話も漏れ聞かれた。
リフトに一緒に乗ろうものなら話し掛けられるし、外国人通訳の姿も見られるなど、かなり国際化されたスキー場なので、彼ら陽気な白馬のオージーを相手にするのに、ノリのいいスラングの2つ3つも覚えておけば、国際交流に多少は役立つだろう。

白馬かたくり温泉/十郎の湯
十郎の湯
単純温泉(弱アルカリ性低張性温泉)
源泉温度35.1℃

五竜スキー場にはベースが2箇所あり、正面にあたるのがとおみゲレンデ、裏面にあたるのがいいもりゲレンデである。
とおみの駐車場からだと、一旦国道へ出て、いいもりゲレンデを目指す。十郎の湯の看板の出ている信号付き交差点を左折し、いいもりへの狭い生活道路を入って行くと、日帰り温泉施設十郎の湯がある。冬季は24時間営業している。
内風呂の他露天風呂とサウナがあり、赤い析出物の認められるお湯は、掛け流し加温循環併用で、塩素臭もある。料金はネット割引の他、スキー場にも100円割引券が置いてある。
入浴料:600円(割引で500円)/第2火曜日定休
(2010年1月)
白馬コルチナスキー場
白馬乗鞍温泉スキー場
白馬コルチナスキー場/白馬乗鞍温泉スキー場

国道とゲレンデベースが同じ高さにある八方尾根界隈の開放的な雰囲気とは異なり、人家もすっかり少なくなった山峡の国道から、山腹の道をグネグネと這い登ったところに展開するコルチナと白馬乗鞍。ゲレンデはくっついているので、共通券を購入すれば両方楽しめる。
白馬乗鞍のゲレンデ前駐車場は白馬アルプスホテルの宿泊者専用となっているため、日帰り客にとってはコルチナの駐車場の方が利便性が良い。
コルチナの特徴は、中央の緩斜面に向かって周囲から輻輳する40度前後の不整地急斜面の圧倒的豊富さにある。非常に滑り応えが高い。一方の白馬乗鞍もコース数では及ばないものの不整地急斜面が多く、ふたつのスキー場の真ん中には、整備の行き届いたオープンゲレンデが広がっている。一日ですべて滑るには内容が非常に濃密だ。
また双方とも、自己責任においてコース外滑走を認めているが、実質超急斜面の林間滑走となるので、これを楽しむには高度な技術と強靭な精神力が要求される。

若栗温泉/乗鞍荘
乗鞍荘
若栗温泉
ナトリウム−炭酸水素塩温泉(低張性弱アルカリ性高温泉)
源泉温度58.6℃、pH=7.5、蒸発残留物=903mg/kg

白馬乗鞍温泉スキー場のすぐ下にある宿泊施設の温泉。
茶褐色のお湯は熱すぎるので加水している。飲泉も出来る。
温泉とは別の湧き水をフロントで試飲販売している。
営業時間:10時〜21時/入浴料:600円
(2014年3月)
HAKUBA VALLEY栂池高原スキー場
HAKUBA VALLEY栂池高原スキー場

JR大糸線の白馬大池駅のある国道148号線界隈は何もない狭隘な山間部だが、駅前から山道をグネグネと登って行った高台に、栂池高原スキー場と、ゲレンデ街が明るく開けている。
白馬のスキー場というと、北アルプスの急峻な尾根に展開する高難度のステータスバーンに、多くのエキスパートスキーヤーが集うスキーの聖地といったイメージだが、栂池の特徴は何といってもベース部に広がる広大な緩斜面であり、客層は圧倒的に初心者スノーボーダーが多い。ゲレンデトップからの景観は見事だが、上部ゲレンデの比較的斜度のあるコースは、どれも中途半端な印象が拭えない。

栂池温泉/元湯栂の森荘
栂池温泉元湯栂の森荘
単純温泉/低張性弱アルカリ性高温泉
源泉温度53℃、pH=7.8、蒸発残留物=496mg/kg

栂池スキー場の中央駐車場を少し下った所にある立ち寄り温泉施設。
お湯は茶色く濁っていて無臭。内風呂と露天風呂の構成で、温泉センターにしては湯温が熱い。
栂池高原スキー場のパック券で入浴料が200円割引になる。
営業時間:9時〜20時/通常料金:700円
(2016年2月)
HAKUBA VALLEY鹿島槍スキー場
HAKUBA VALLEY鹿島槍スキー場

白馬エリア南端に連なる仁科三湖(青木湖・中綱湖・木崎湖)の湖畔に展開するさのさかスキー場、青木湖スキー場、そして鹿島槍スキー場の3つを、かつてサンアルピナスキー場と総称した。三山は共通券でひとつのスキー場として滑れたが、2010シーズン前に中央の青木湖が営業休止したため、コースが断絶した形となったさのさかと鹿島槍も袂を別った。
鹿島槍は中綱湖畔のベースからはコース一本しか見えず、ここからクワッドリフトに乗って上がったボウル状のゲレンデが、事実上のスキー場ベースとなる。
正面に鹿島槍ヶ岳と爺ヶ岳を臨むロケーションは、白馬の風光明媚さを裏切らないが、コースは白馬の他のスキー場に比べてコンパクトである。

HAKUBA VALLEY爺ガ岳スキー場
爺熟カレーと信州りんごケーキ
HAKUBA VALLEY爺ガ岳スキー場

大町温泉郷から鹿島槍スキー場に向かう道中の道端にある緩斜面に特化したスキー場。
爺ヶ岳の白沢天狗尾根の裾野に展開する幅広の緩斜面は、一番上にちょっとした中斜面がある他は初級者が気兼ねなく楽しめる環境だろう。

大町温泉郷/湯けむり屋敷・薬師の湯
薬師の湯
【旧館】新第2源泉、平成の湯、湯元1号、高瀬の湯の混合泉(単純温泉/弱アルカリ性低張性高温泉)
源泉温度63.6℃、pH=7.37、蒸発残留物=570mg/kg
【新館】平成1号源泉(単純温泉)
源泉温度36.4℃、pH=8.0、蒸発残留物=363mg/kg

大町温泉郷は、ここより奥の葛(くず)温泉から8kmほど引湯して計画的に開発整備された温泉地である。
湯量の豊富な源泉は、高瀬の湯、湯元1号、平成の湯、新第2源泉の4つで、集湯槽でブレンドされ送られている。
立ち寄り温泉施設の薬師の湯は、エントランスを挟んで右側に新館、左側が旧館となっており、旧館でこのブレンド湯に入ることが出来る。成分は単純温泉で、この他に人工的に温泉成分を加えた重曹泉、硫黄泉、食塩泉が楽しめる。
新館は露天風呂やサウナも備えた収容人数の多い綺麗な施設だが、冷たい源泉風呂の他は、塩素臭が漂う普通の温泉センターという感じである。
新館と旧館はエントランスを挟んでいるため裸移動が出来ず、ほとんどの利用者は大きくて綺麗な新館を使うため、古びた旧館はひっそりとしている。お湯の印象は旧館の方が好い。
2024年訪問時は旧館のみ入る。100円返却式ロッカーあり。鹿島槍のリフト券で料金割引が受けられるとのことだが、爺ガ岳は対象外とのこと。
営業時間:(冬季)10時〜21時/入浴料:750円
(2014年4月/2024年1月)
白馬さのさかスキー場
白馬さのさかスキー場

強豪ひしめく激戦区にあって比較的静かな雰囲気の中で滑走を楽しめるスキー場。
ゲレンデトップからは正面に青木湖を展望でき、整備の行き届いた幅広の中斜面と最上部に配した雪質の良い不整地急斜面など、意外な奥行きと規模を感じさせる。緩急中斜面それぞれにラインコブが整備され、自分にあったコブの練習ができるなど、運営に努力が感じられる。
※2022シーズンはコロナ禍の影響により営業休止

白馬龍神温泉
白馬龍神温泉
ナトリウム−塩化物・硫酸塩温泉(低張性弱アルカリ性高温泉)
源泉温度48.6℃、pH=8.2、湧出量毎分40.7リットル、蒸発残留物=924mg/kg

さのさかからほど近い国道沿いの道の駅近くにある日帰り温泉センター。
券売機で入浴券を買ったら、浴室入り口の改札に券を入れて入室する。
大きな内風呂のほか、サウナと露天風呂がある。弱アルカリ性とのことだが、すべすべ感はあまり感じない。
道路からクルマで駐車場に入ると、お風呂ではなく同じ建物に併設する焼肉店の正面に着く。このお店は夕方からの営業で、開店前だと入り口に準備中の札が出ており、この位置からだとお風呂の入り口が見えないので、お風呂が休みなのかと勘違いしやすいので要注意。
営業時間:11時〜21時30分/入浴料:800円
(2019年2月)

白馬塩の道温泉

白馬岩岳スキー場
白馬岩岳スキー場

コンパクトな緩斜面が多く、客のほとんどを初中級ボーダーが占めている。ゲレンデ中、所構わず座っている人が多く、快適に滑走を楽しむというわけには行かない。特に、これはスキー場の構造的欠陥とも言えるが、上部に開けたゲレンデと、下部に広がるゲレンデを結ぶコースが、狭い通路状のコース一本きりであり、そこにもお構いなしに大勢のボーダーが座り込んでいるため、危険でさえある。
上部ゲレンデからは、隣の八方尾根スキー場や白馬47スキー場が一望のもとに見渡せ、、唐松岳、杓子岳、白馬鑓ヶ岳など、北アルプスの景観も良い。

白馬塩の道温泉/倉下の湯
倉下の湯
黄濁した露天風呂
白馬塩の道源泉/ナトリウム−塩化物・炭酸水素塩温泉(中性高張性高温泉)
源泉温度48.1℃、pH=7.14、蒸発残留物=13,970mg/kg

八方尾根スキー場と岩岳スキー場の中間ほどに位置している倉下の湯。
塩の道・千国街道が通るこのあたりは、太古のプレート移動によって日本列島がへし折られた時にできたフォッサマグナ(大きな窪み)の西端である、糸魚川静岡構造線が通っていることでも有名である。
そうした土地柄とあって、大深度ボーリングによって湧出したお湯は、塩の道源泉、フォッサマグナの湯という触れ込みで、黄土色で、塩をぶち込んだようにしょっぱいのが特徴だ。
蒸発残留物は13,970mg/kgという、高張性の源泉掛け流し温泉である。

浴槽に深く腰掛けると顎まですっぽりと浸かる深さがあり、肌も少しだけつるつるする。臭いは僅かにするが、例えるならば、カブトムシやクワガタ等の甲虫の死骸の臭いに似ている。すぐ隣の白馬八方温泉とはずいぶん趣が違っている。
同じ敷地内にタンクローリーの配湯施設があり、近くの他の施設にも提供しているようだ。
営業時間:10時〜22時/無休/入浴料:600円
(2006年8月/2019年2月)
白馬塩の道温泉/岩岳の湯
岩岳の湯
岩岳スキー場のすぐ目の前にある日帰り施設で、リフトパック券を買えば半額の250円で入浴できる。お湯は隣の倉下の湯からタンクローリーで運んでいるが、訪れた日のお湯の状態は良かった。
内風呂の他、サウナとコインランドリーがある。
営業時間:冬季10時〜21時30分/入浴料:500円、リフトパック券で半額/木曜定休、冬季は無休
(2007年2月)
白馬塩の道温泉/エコーランドの湯
エコーランドの湯
八方尾根スキー場ジャンプ台そばの別荘地、みそら野エコーランドにある立ち寄り温泉施設。
唐松岳・五竜岳登山の帰りに立ち寄る。
アルカリの八方温泉ではなく、加水・加温・循環ありの、倉下の湯系高張性温泉である。
内風呂の他、真湯の露天風呂とサウナがある。
入浴料:600円(ネット割引券で500円)/冬季は24時間営業、無休
(2009年9月)

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