乗鞍温泉

乗鞍高原温泉スキー場
乗鞍高原温泉スキー場

北アルプスの南端、岐阜との県境にも近い乗鞍は、山深く積雪豊富というイメージとは異なり、意外にも積雪量はそれほどでもなく、4月上旬でシーズンを終えてしまうスキー場である。
同じ北アルプス系でも、多くのスキー場がひしめく白馬エリアからは離れており、その白馬と比べても雪は少なく、松本インターからのアクセスもひたすら上りで、遠いというイメージが拭えない。
広い割にエキサイティングなコースは少なく、リフトは概ね遅く、幾つかに分散しているエリア間の移動がだるい。
一方でスノーボードパークには力を入れており、ハイレベルなボーダーが多く集まっている。
広い緩斜面を活かした子供のスキー修学旅行も盛況で、最初からボードをチョイスするグループが目立つ。これは時代の流れであろうが、今更ながら瞠目した。

乗鞍温泉/湯けむり館
湯けむり館
真新しいサワラの浴槽
お湯はあふれている
広い露天風呂
湯川源泉/単純硫黄温泉【硫化水素型】(弱酸性低張性高温泉)
源泉温度43.7℃、pH=3.13

湯川源泉は毎分1,500リットルの湧出量を誇り、多くの宿に配湯されている。湯けむり館はこの湯川源泉を使う日帰り入浴施設で、白骨温泉への分岐点である鈴蘭十字路に建っている。

2005年暮れにリニューアルオープンした。
扉を開けると硫化水素臭が強く漂うのは変わりないが、浴室は真新しい木造で、壁、床、天井すべて檜の、いわゆる檜ゾックの浴室である。
浴槽にはサワラを使用していて、白濁したお湯があふれている。温度は適温で気持ち良い。肌に硫黄の香りが付着する。

露天風呂は天気の良い日は気持ちが良い。塀の上には乗鞍岳の山頂を見ることができるが、隣の消防小屋のような建物も良く見える。
営業時間:9時30分〜21時/火曜日定休/入浴料:700円
(2005年3月/2006年2月)
乗鞍温泉/民宿美鈴荘
美鈴荘
湯川源泉の風呂
湯川源泉/酸性硫化水素泉
源泉温度49.5℃

乗鞍スキー場への道すがら、番号のふられた宿泊施設の案内看板がいくつもあることに気付く。麓から順に番号が大きくなって行き、乗鞍スキー場近辺が23番から25番くらいで、美鈴荘は17番になる。スキー場から下って行くと道路沿いの右側に在る。
内風呂と露天風呂があり、どちらも木が真新しく、最近改装したことをうかがわせる。浴槽にはスポンジの蓋が乗せられており、先客が居なかったので自分で外した。蓋をめくると硫化水素臭がぷんとする白濁したお湯が現れる。入ってみると湯加減も丁度良く、体に硫黄の香りが付着する。
露天風呂は塀が近くて眺望は特にない。後客が来なければまた蓋を掛けておく。
立ち寄り入浴時間:7時〜22時/入浴料:500円
(2006年2月)
乗鞍温泉/休暇村安曇乗鞍温泉館
休暇村安曇乗鞍温泉館
飲泉もできる
源泉名:乗鞍高原休暇村温泉/カルシウム・マグネシウム・ナトリウム−炭酸水素塩温泉(中性低張性低温泉)
源泉温度25.6℃、pH=6.5、湧出量毎分93.2リットル

休暇村本館とは別に、食事と入浴のみを日帰り客に提供する温泉館をゲレンデに隣接させている。源泉は乗鞍特有の乳白色の湯川源泉ではなく、独自のものだ。
スキー客が一般的に使用する未舗装の第3駐車場を通り越して、スキー場の最奥の休暇村まで上がってくれば、舗装された第7駐車場を利用できる。ゲレンデは至近で、少し滑り降りればチケット売場がある。

ここは下足入れも脱衣所も無料の鍵付きロッカーで、広く綺麗な脱衣所は感じが良い。
素っ裸になって浴室の引き戸をガラリと開けると、ガツンと塩素臭が鼻をついた。まるで室内温水プールに来た気分で、これにはことのほか落胆した。
お湯は適温だが、内風呂、露天ともに、湯口からドボドボ投入されている源泉は冷たい。冷たいことで源泉と推測した訳で、つまりこれだけの量が掛け流しになっている。湯口の周りには鉄分がゴツゴツと析出していた。
飲泉口もあり、飲んでみると鉄の味がする。ちなみにこの飲泉所はレストランにもある。
露天風呂からはゲレンデがよく見える。
入浴料:500円
(2006年2月)
白骨(しらほね)温泉/泡の湯
泡の湯
木造3階建本館と新館
泡の湯源泉/含硫黄−カルシウム・マグネシウム−炭酸水素塩温泉
源泉温度37.6℃、湧出量毎分1,893リットル

白骨温泉へのアクセスは、冬季は上高地乗鞍スーパー林道B線以外のすべてが通行止めとなる。
湯けむり館の建つ鈴蘭十字路からスタートするこのスーパー林道は、夏季は有料であるが、冬季は無料開放されている。鈴蘭十字路から片道8kmの凍結した山道を走るのは、スキー場から立ち寄りするにはいささか遠い。
道幅は普通車なら充分だが、カーブと勾配があるため、たまに来る対向車には充分注意を払いたい。途中のトンネルまでが上り、越えて下る。天気の良い日に雪の眩しさに慣れた目でトンネルに飛び込むと、瞳孔の調整が追いつかずに何も見えなくなるので要注意である。
トンネルを抜けて少し下ると、白骨の中心部より少し手前に泡の湯が見えてくる。

泡の湯は白骨の中でも一際人気の高い施設であるが、降雪後の平日の朝ということもあり、この日は貸切であった。
本館前を少し通り過ぎたところに日帰り用の駐車場がある。風呂は本館と日帰り専用外湯があるが、冬季はそのどちらかのみの営業となっている。
本館の入浴受付時間は10時半からとなっているが、10時ちょっと過ぎに到着し、雪掃きをしていた男性に声を掛けると、どうぞと入れてくれた。雪が多く、外湯は閉鎖しているとのことで本館に通される。日帰り駐車場から本館裏手に回り、裏口を入ってすぐが浴場である。
お湯は白濁していて中は何も見えない。足元がものすごく滑るので、こけないように慎重に歩を進める。頭上にある3本の木筒からは源泉が大量に投入されていて、見るも豪快、受けるとかなり重い。お湯はぬるく、座って尻を着くと鼻まで没してしまうくらい深い。しばし中腰でくつろぐ間も後客の来る気配はなかった。

内風呂は源泉そのままのぬる湯と、熱交換器を介した加熱湯があるが、いずれも無色透明である。糸屑状の湯花が漂っていて、浴槽内は滑る。冬は暖かい加熱槽が気持ち良いが、お勧めはぬる湯の方である。ここで泡の湯の真髄を見ることができる。
この泡の湯は白骨温泉の中でもここだけの自家源泉で、しばらく浸かっていると体中に泡が着き出す。払っても払っても面白いようにまたすぐに着く。これがこのお湯の名称の由来となっている訳だが、これを体験するまでは、実は無色透明の内風呂のことは侮っていた。白濁した豪快な大野天風呂に目を奪われがちだが、この内風呂が一番良かった。
立ち寄り入浴時間:10時30分〜13時30分/不定休要確認/入浴料:1,000円
(2006年2月)
さわんど温泉/梓湖畔の湯
梓湖畔の湯
内風呂
さわんど温泉源泉(安曇村中の湯1号井と2号井の混合泉)/単純温泉(弱アルカリ性低張性高温泉)
源泉温度65.5℃、pH=7.91、蒸発残留物=624mg/kg

マイカー規制の敷かれている上高地へ上がるためのバス乗り換えポイントがあるのが沢渡(さわんど)地区である。乗鞍岳・山スキーの帰路、道端に日帰り温泉の看板が出ていたのが目に付いたので立ち寄ってみた。

この温泉は安房トンネル掘削時に湧出したものだそうだが、そういえば1993年に通った時は、まだ開通前の工事中だったが、道路沿いの川で水蒸気がもの凄い勢いで噴出しているのを見た記憶がある。安房峠のガードレールは引きちぎれているし、なんて恐ろしいところだと震え上がったものだが、1995年には水蒸気爆発事故を起こして工事が中断するというニュースがあった。
そういう凄まじい経緯のある温泉だが、お湯は無色透明無味無臭で浴感はさっぱりしている。入ると床に沈殿した黒っぽい湯花が舞い上がる。内風呂と露天風呂があり、湯口は一緒のようだ。結構オーバーフローしている。
入浴料:700円
(2007年6月)
さわんど温泉/木漏れ日の湯・池尻
木漏れ日の湯
内風呂
さわんど温泉源泉

穂高・槍縦走の帰りに立ち寄る。
上高地までバスで30分の場所にある沢渡地区にはいくつもの駐車場があるが、松本電鉄車庫・沢渡上バス停の道路向かいにあるのが池尻駐車場で、日帰り入浴の他食事もできる。
上高地への駐車場料金は沢渡地区一律で1日500円だが、入浴と食事客用には、別に無料の駐車場が用意されている。
無味無臭の褐色のお湯は、源泉温度が高く湯ノ花も多い。源泉掛け流しだが温度を一定に保つために循環もしているとのこと。内風呂のみだが料金は安い。上高地からこのバス停で下車したのは私一人だったこともあり、貸切だった。
営業時間:7時〜21時/入浴料:500円
(2008年9月)
さわんど温泉/食事処しもまき
食事処しもまき
さわんど温泉・しもまきの湯

沢渡のドライブイン、食事処しもまきで温泉に入れる。
槍ヶ岳登山の帰りに立ち寄ってみた。
浴槽は雰囲気がよく、昼12時過ぎに寄ったところまだ誰も入っていなかったと見え、熱めのお湯が掛け流しになっていた。
源泉が熱過ぎるので加水している。循環はなし。
(2009年10月)
野麦峠スキー場
ゲレンデ正面に野麦峠
野麦峠スキー場

松本インターから上高地を目指すダム湖沿いの道を登り、いくつものトンネルを抜け、1時間ほど走ったところにある山峡の静かなスキー場。
ゲレンデトップの標高が2,130Mもあり、雪質が良いことに加え、整備の行き届いたロングコースは大変滑り応えがあり満足度が高い。標高差730Mを一気に滑れるが、途中平らになっている箇所があって息をつけるので、無理なく滑れる。
ゲレンデ正面に乗鞍岳と御嶽山を臨む雄大なロケーションだが、飛騨の女工さんが越えてきた岐阜県境の野麦峠は、スキー場からまだ少し先である。

渋沢温泉/ウッディ・もっく
ウッディ・もっく
すべすべになるお湯
渋沢温泉/アルカリ性単純温泉(アルカリ性低張性低温泉)
源泉温度29.5℃、pH=9.7、蒸発残留物=186mg/kg

野麦峠スキー場の麓の奈川集落には、奈川温泉、新奈川温泉、渋沢温泉の3つの源泉があり、奈川観光協会のホームページでは、それぞれに日帰り入浴可能な施設があると紹介されているが、その中で営業が最も安定しているのがスキー場の少し下にある渋沢温泉ウッディ・もっくである。
加水なし、加温あり、循環ありのお湯は結構すべすべしていて気持ちが良い。
営業時間:平日13時〜18時30分/水曜定休/入浴料400円
(2014年2月)

木曽

ONTAKE2240スキー場
2014年に大噴火した御嶽山が間近に
ONTAKE2240スキー場

御嶽山南面の山頂も間近い、王滝口登山道に開かれたスキー場で、名称も国設御岳からおんたけスキー場を経て、現在の2240になっている。2240はゲレンデトップの標高である。
ゲレンデ規模は開業当初から徐々に縮小し、2014年9月の御嶽山の大噴火では、スキー場自体が入山規制エリアに入ってしまったことから営業不能に陥り、規制緩和による営業再開後の2020シーズンになってもゴンドラを運休させており、毎週水木曜日はスキー場自体が定休日になっている。
コースはウェーブの効いた幅広の中斜面主体で、最上部には硬いラインコブが張り付いている。
ゲレンデトップのすぐ裏が御嶽山7合目の王滝口登山道の田の原駐車場で、夏であればここまでクルマで上ってくることができ、その車道がそのまま初級者用迂回コースになっているのだが、これがパノラマコースの名の通り、天気が好ければ御嶽山の山頂の構造物まで見える秀逸さである。このコースは途中で中斜面コースを横切っているところさえ注意すれば(中斜面側から見ればウェーブなので)、ゲレンデベースまで続いているので初心者でも楽しめる。
ワンデイパスポートは1日券に2,000円分の食事券と、駐車場に隣接する展望風呂「ざぶん」の800円の入浴券が付いていてお得感がある。食事は1日20食限定の贅沢ステーキプレートが2,000円する。
「ざぶん」の営業時間は平日は15時からで、残念ながら温泉ではなく塩素臭漂うただのお湯だが、浴槽は広く利用客も少ないため、のんびりスキー疲れを癒すには十分である。
ちなみに、スキー場のすぐ下にある二つの日帰り温泉施設、おんたけ休暇村経営のおんたけ高原温泉こもれびの湯と、王滝村営の御嶽温泉王滝の湯は平日は営業していない。

棧(かけはし)温泉旅館
棧温泉旅館
手前が加温、奥が冷たい源泉
食事とセットなら入浴料が半額になる
木曽の棧
棧温泉/単純二酸化炭素冷鉱泉(弱酸性低張性冷鉱泉)
源泉温度13℃、pH=5.3、湧出量毎分70.5リットル、蒸発残留物=267mg/kg

おんたけスキー場のすぐ下の二つの日帰り温泉施設は冬季平日は営業していないため、国道19号までくだった棧(かけはし)温泉旅館に立ち寄った。
木曽の棧とは川の対岸へ渡るための橋ではなく、木曽川沿いの断崖絶壁に沿って通行するため棚板のように取り付けられた桟道のことで、棧温泉旅館の前に架かった赤い橋のところに江戸時代に作られた石垣が残っている。

源泉掛け流しだが温度が低いため加温循環併用式で、適温に加熱されたお湯と、冷たい源泉浴槽の2槽が楽しめる。炭酸泉とのことだがシュワシュワ感は特になく、体を沈めるとブワッと茶色の湯花が舞い上がる。冷たいのと熱いのを交互に入ってみた。昨今の燃料費の高騰により露天風呂はやっていない。
通常の入浴料は600円だが、食事とのセットなら半額の300円になり、メニューは信州ざるそば、味噌豚鍋膳など1,000円からとなっている。
入浴料:600円/営業時間:9時〜21時/定休日:不定休
(2020年3月)
開田高原マイアスキー場
開田高原マイアスキー場

長野と岐阜の県境となる御嶽山の北尾根中腹に開かれたスキー場で、ゲレンデトップの標高は2,120メートルある。
ゲレンデ中央に配されたクワッドリフトとペアリフトを真っ直ぐ縦に乗り継ぎ、それぞれのリフトの両脇の4コースのみのシンプルなレイアウトで、上部の出だしのちょっとした二つの急斜面は、一方が整地、もう片方が不整地で多少の斜面変化はあるものの、それより下は全体的には変化の少ない、幅広で真っ直ぐの単調な緩斜面となっている。ただ初心者にとってはこのちょっとした急斜面を迂回するすべがないのが苦しいところだが、下のクワッド沿いの緩斜面だけなら安心して繰り返し楽しめる。

御嶽明神温泉/やまゆり荘
やまゆり荘
御嶽明神温泉1号泉2号泉の混合泉/ナトリウム・カルシウム・マグネシウム−炭酸水素塩・硫酸塩温泉(低張性中性温泉)
源泉温度34.5℃、pH=6.4、蒸発残留物=1,777mg/kg

開田高原マイアスキー場からクルマで数分下った分岐を右に入った奥にある日帰り温泉施設。
源泉掛け流し加温ありのお湯は茶色く濁っていて鉄錆の味がする。
毎週水曜日は開田高原マイアでリフト1日券に1,000円分の食事券と500円のやまゆり荘の入浴券が付いた水曜限定パック券を3,200円で扱っているのでお得感がある。
入浴料:500円/営業時間:10時〜19時/定休日:毎週火曜
(2020年3月)
開田温泉/日の出旅館
日の出旅館
茶褐色の温泉
開田温泉源泉(メタケイ酸35.2mg/kgで規定)
源泉温度9.1℃、pH=6.42、蒸発残留物=168mg/kg

開田高原マイアスキー場からクルマで15分ほど下った国道361号泉沿いにある温泉旅館で日帰り入浴を受け付けている。マイアスキー場周辺には温泉が幾つかあるが、鹿の瀬温泉と木曽温泉が共に休みだったため、日の出旅館に電話したところ男湯のみ入れますというので行ってみた。
茶褐色に濁ったお湯は源泉掛け流しで温度が低いため加温している。浴槽には発泡スチロールの蓋がしてあったが女将さんがどけてくれた。浴槽も浴室も木曽檜だろうか鄙びた感じが好い。湯口の脇に4つの蛇口が付いているが、ひとつが加温源泉、ひとつが冷たい源泉、後のふたつはフェイクである。舐めると鉄錆の味がする。他に誰もいないので湯船に蓋を掛けて終了した。
入浴料650円
(2020年3月)
木曽福島スキー場
木曽福島スキー場

木曽福島市街から国道361号線を15kmほど登った場所にある、ゲレンデ正面に御嶽山を望むスキーヤーオンリーのスキー場である。
ベースからは初心者用の緩斜面しか見えないが、トリプルリフトで上がった中段テラスのレストハウスからは、掌を広げたようなボウル状の地形に中急斜面5コースが展開しており、その5コースすべてをカバーするクワッドリフトが真ん中を貫いている。クワッドを降りると、更に一段小高いゲレンデトップに向かってペアリフトが架かっていて、頂上からは御嶽山や木曽駒ケ岳などが一望できる。
中段のチャレンジコースのみ有料の貸切ポールバーンで、別途2,000円を払わないと入れない。この日は気温が高く午後には雪が滑らなくなったため、ポールチャレンジは午前中のみで終了しますとのアナウンスだったが、コース入り口にはロープが張られ、一般客は終日入れず仕舞いだった。
繰り返し滑走の中心はやはり中段のボウル状の中急斜面だが、斜度も距離もほどほどで全体的にはコンパクトな印象である。シークレットBコース脇にできたコブ斜面も10ターン分ほどしかない。

二本木の湯
二本木の湯
二本木温泉2号/含二酸化炭素・カルシウム−炭酸水素塩冷鉱泉(弱酸性低張性冷鉱泉)
源泉温度12.9℃、pH=5.94、蒸発残留物=844mg/kg

木曽福島スキー場から木曽福島市街に向かってクルマで10分ほど下ると、右の分岐入り口に看板があり、後は道沿いに立てられた幟を辿って行くと日帰り温泉施設に着く。
浴槽に体を沈めるととジュワワ〜ッ、プチプチッとびっくりするほど泡立つ天然炭酸温泉で、源泉温度が低いため掛け流し加温循環併用式になっている。源泉湯口には飲めませんと書かれているが、湯口から投入される冷たい源泉を口にすると、ジュワワ〜ッ、プチプチッとなかなか強烈な、えぐ味のある炭酸水である。木曽福島スキー場のリフト券を提示すると入浴料が550円になる。
入浴料:620円/営業時間:10時〜19時/定休日:毎週木曜
(2020年3月)
やぶはら高原スキー場
やぶはら高原スキー場

長野自動車道塩尻インターから国道19号線を南下した長野県木祖村のスキー場で、創業は昭和6年と古い。
道路に沿って幅のある整地緩斜面が上部に延び、道に沿って多くの民宿や小規模の駐車場が点在しており、緩斜面に滑り込む形でコース横の山腹から幾重もの不整地コースが流入している。全般に雪質が硬く、幅の狭いうねったコブ斜面は中級者には難しい。
リフトは緩斜面に沿って縦乗り継ぎ式なので、滑るよりもひたすらリフトを乗り継いでいる感がある。
ゲレンデトップに御嶽山を一望できる神社があるが、リフト降り場から歩いて登らねばならない。

木曽駒天神温泉/国民宿舎清雲荘
国民宿舎清雲荘
源泉掛け流し炭酸温泉
天神温泉/含二酸化炭素−ナトリウム・カルシウム−炭酸水素塩・塩化物冷鉱泉(中性低張性冷鉱泉)
源泉温度12.5℃、pH=6.4、湧出量毎分8.43リットル、蒸発残留物=2,402mg/kg

やぶはら高原から国道19号線を少し南下すると、木曽義仲が挙兵した木曽町日義(ひよし)である。道の駅日義木曽駒高原ささりんどう館の裏に国民宿舎清雲荘があり、立ち寄り入浴を受け付けているというので訪れた。
玄関から2階に昇り、廊下を左手に進んで行くと、工事飯場のプレハブ小屋に使われるような普通のアルミ引き戸が自動で開くのにまず意表を突かれる。自動ドアを抜けると凍った池の上に掛かる屋外の渡り廊下で、渡った突き当りが浴舎になる。
脱衣所に入ると人感センサーによって照明が点灯する。浴室も同様で、なかなか趣向が凝っている。
他に誰もおらず、浴槽にはウレタンの保温蓋が被せられているので、自分で片付けて入浴する。
湯口からは源泉がちょろちょろと注がれているが、加水なし循環なしの100パーセント源泉掛け流しである。お湯は茶色く濁って茶色の湯花も漂っている。シュワシュワする炭酸泉とのことだが、特にそういった感じは受けなかった。
浴後ウレタンマットをかぶせ直して終了。
立ち寄り受付時間:8時30分〜21時30分/無休/入浴料500円
(2018年2月)
千畳敷スキー場
千畳敷スキー場

中央アルプス・木曽駒ヶ岳直下、標高2,612メートルの千畳敷カールに、毎年4月上旬から5月下旬に掛けてオープンする山岳スキー場。
駒ヶ岳ロープウェイの山麓駅はマイカー規制されているため一般車は入れない。麓の菅の台駐車場からバスに40分ほど乗り、ロープウェイで山頂駅まで、標高差950メートルを7分30秒で駆け上がる。
リフトは乗り方にコツがいる脱着式Tバーリフト一基のみで、カバーするゲレンデは緩く短くあまり面白味はない。
しかし、ここの魅力は何といってもハイクアップしての山スキーにある。ハイクアップするには冬季登山用具と、それなりの知識と技術と覚悟が要るが、ゲレンデスキーとは趣の違った面白さを発見できる。
スキー場の営業期間が終わるとゲレンデは植生保護区域として立ち入り禁止となってしまい、滑ることはおろか、スキー板を持っているとバスにすら乗せてもらえないので注意が必要だ。

早太郎温泉/国民宿舎すずらん荘
国民宿舎すずらん荘
早太郎温泉(1号・2号・3号の混合泉、共同貯湯槽から引湯)/アルカリ性単純温泉
源泉温度27.2℃

千畳敷カールで山スキーをした帰りに立ち寄る。
早太郎(はやたろう)温泉とは変わった名前であるが、これは犬の名前である。
駒ケ岳ロープウェイに乗るために、マイカーを麓のバス停の有料駐車場に置くのだが、そのバス停の近くに光前寺という立派なお寺がある。約700年前、ここで飼われていた霊犬・早太郎というのがめっぽう強く、現在の静岡県磐田市あたりで、神を騙って害を成していた妖怪を退治するため、特に請われて出張し、見事退治したという逸話が、このあたりに残っている。
その光前寺は国民宿舎からも近いが、寄ってはみなかった。早太郎のお墓とか、開運グッズとか、色々あるようだ。

早太郎温泉には共同貯湯槽があり、このバス停付近には、日帰り温泉センターの他、多くの宿泊施設でこの温泉に入ることができる。バス停のすぐ上に温泉センター・こまくさの湯があるが、人気が高く駐車場も一杯だったので、バス停正面を少し奥に入ったところにある大沼湖畔の、国民宿舎すずらん荘に行ってみた。
先客、後客があったものの、ほとんど貸切りに近い状態。
お湯は無色透明無味無臭で、加水なしの循環加温、塩素消毒をしているそうだが、特にそういった臭いもなかった。分析表に水素イオン濃度は明記されていなかったが、結構つるつる感の高い湯である。オーバーフローは少ししていて、鮮度も良いように感じた。
内風呂のみだが、泡風呂にもなっているので、山スキーで疲れた体をほぐすのに具合が良い。
ホームページには入浴料700円と謳っていたが、何故か訪れた日は500円だった。
(2007年5月)
早太郎温泉/こまくさの湯
こまくさの湯
信州駒ヶ根早太郎温泉(1号・2号・3号・4号の混合泉)/アルカリ性単純温泉
源泉温度30.8℃

木曽駒ヶ岳登山の帰りに立ち寄る。
木曽駒ヶ岳や千畳敷カールに登るには、バスとロープウェイを利用することになるが、菅の台バス停の有料駐車場のすぐ上にあるのが、こまくさの湯である。いつも混んでいる人気の施設だ。
大浴場、露天、ジェット、サウナがあり、特に大浴場のお湯はアルカリ泉らしく肌がつるつるして印象が良い。塩素消毒しているとのことだが、この大浴場では塩素臭は感じられなかった。加水なし、加温ありの循環。
入浴料:600円/営業時間:10時〜21時/定休日:第2第4水曜
(2009年6月)

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