ボーダーよりもスキーヤーの多いスキー場で、一昔前に戻ったかのような、多くの老若男女がスキーを楽しんでいる光景に出遭える。 スノーモンスターと異名をとる樹氷群の中を滑れるスキー場として有名で、山麓からロープウェイと大型ゴンドラを使って手軽に山頂まで来られることもあり、スキーやボード以外の一般観光客も大勢バスでやってくる。 ゲレンデの規模は大きいが、そうしたスキー場にありがちな移動的だるさはここにもあり、要所に急な落ち込みはあるものの、コースの広大さからか、全体的にはひたすら移動しているだけという印象がある。 しかし随所に厳しい斜面も散りばめられている。横倉の壁、大森の壁、黒姫のコブ、ハーネンカムコースなどがそれで、特に横倉の壁は、途中で転倒すれば下まで滑落する急斜面である。次から次に板が飛び、人が転げ落ちて来る様は、さながら地獄絵図を見るようでむごい。 このコースは入り口が上り傾斜になっていて、大きな警告看板を出すなど、初級者が誤って入り込まないような考慮を施したうえで開放されているが、そういう姿勢は、事なかれ主義にコースを閉鎖してしまう多くのスキー場の見習うべきところだろう。 ハーネンカムコースのコブは横倉ほどの斜度はないものの、カリカリのアイスバーンになりやすく、斜度の割に細かく切られたコブは対応が難しい。やはりコースの入り口は若干の上りになっていて、初級者に抵抗感を与えている。 |
かわらや旅館 |
川原屋源泉/酸性・含鉄・硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物温泉(低張性酸性高温泉)
かわらや旅館 川原屋源泉
源泉温度48.1℃、pH=1.7、蒸発残留物=3,970mg/kg
5つの源泉群と47の源泉が湧き出す蔵王温泉街は、もうもうとした湯煙と硫化水素臭に包まれており、どの排水溝にも轟々と温泉が流れ、川底は硫黄で青白く染まっている。
そんな川沿いの、温泉街の奥まった場所にかわらや温泉旅館は佇む。
自家源泉なのは言うに及ばず、すぐ裏手には川原湯共同浴場があり、玄関前や駐車場横など、まわり中から源泉が湧き捨てにされており、如何にも源泉の中の宿といった趣がある。
源泉の真上にスノコを置いて総檜の浴槽を作っており、風呂の底から湯が湧き出してくる。
温度調整のため加水しているのが原因なのか、あまり肌への刺激は感じられなかったが、なめてみると酸味はかなり強い。
(2009年3月宿泊)
川原湯 |
川原湯共同浴場源泉/酸性・含鉄・硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物温泉(低張性酸性高温泉)
川原湯 川原屋共同浴場源泉
源泉温度48.1℃、pH=1.45、蒸発残留物=3,720mg/kg
かわらや旅館の浴舎とは3メートルほど離れた隣同士だが既に違う源泉である。この両者の間には湯溜まりというのがあり、温泉が湧くままほったらかしにされている。源泉湧出量の豊富さが窺える。
かわらや旅館と同じく、浴槽の底から源泉が湧き出してくる構造。
温度調整のため加水していて、適温に保たれている。浴槽は5人も入ればいっぱいである。料金は入り口に備え付けられた料金箱に入れる。
営業時間:6時〜20時/入浴料:200円
(2009年3月)
上湯 |
近江屋3号源泉/酸性・含鉄・硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物温泉(低張性酸性高温泉)
上湯
源泉温度49.7℃、pH=1.35、蒸発残留物=3,487mg/kg
温泉街の一番奥にある。
浴槽は割と広く10人ほど入れる。
温泉街は道も狭く、駐車場も宿泊施設専用のものしかないので、宿泊者以外のクルマでの立ち寄りは、少し遠いがスキー場の駐車場を利用するしかない。
営業時間:6時〜20時/入浴料:200円
(2009年3月)
下湯 |
近江屋3号源泉/酸性・含鉄・硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物温泉(低張性酸性高温泉)
下湯
源泉温度49.7℃、pH=1.35、蒸発残留物=3,487mg/kg
温泉街を入ってすぐのところにある。
源泉は上湯と同じだが、場所が少し下流なためか、この日は白濁していた。浴槽は10人ほど入れる。
営業時間:6時〜20時/入浴料:200円
(2009年3月)
源七露天の湯 |
カゲバタ源泉・洞門源泉/酸性・含鉄・硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物温泉(低張性酸性高温泉)
源七露天の湯
源泉温度42.7℃、pH=1.7、蒸発残留物=1,424mg/kg
温泉街の脇の道路をゲレンデ近くまで登って行くと、冬でも営業している露天風呂・源七露天の湯がある。駐車場は広く30台ほど置ける。
内風呂は暖かいが、そのお湯がそのまま外へ流れ出た最初の露天風呂はぬるい。その隣の大きい露天風呂は一転して暖かく、冬季は加温している旨書かれている。
内風呂のお湯は透明度があり、露天の方は白濁している。
ちなみに、ここより少し上にある公共の大露天風呂は、冬季は休業してしまっている。
営業時間:9時〜21時/入浴料:450円
(2009年3月)
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