【 ヒラタクワガタ 】 Dorcus titanus
亜種 | 棲息地 |
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◆Dorcus titanus titanus | スラウェシ島北部、ペレン島 etc |
○Dorcus titanus pilifer | 本州、四国、九州 etc |
○Dorcus titanus hachijoensis | 伊豆諸島(八丈島) |
○Dorcus titanus castanicolor | 対馬、(中国北部、朝鮮半島 etc) |
○Dorcus titanus tatsutai | 壱岐諸島(壱岐、長島、大島) |
○Dorcus titanus karasuyamai | 五島列島 |
○Dorcus titanus takaraensis | トカラ列島(宝島、小宝島) |
○Dorcus titanus elegans | 奄美諸島(奄美大島、加計呂麻島 etc) |
○Dorcus titanus tokunoshimaensis | 奄美諸島(徳之島) |
○Dorcus titanus okinoerabuensis | 奄美諸島(沖永良部島) |
○Dorcus titanus okinawanus | 沖縄諸島(沖縄本島、久米島 etc) |
○Dorcus titanus daitoensis | 大東諸島(北大東島、南大東島) |
○Dorcus titanus sakishimanus | 八重山諸島(石垣島、西表島 etc) |
○Dorcus titanus fasolt | 中国北部、朝鮮半島、済州島、珍島 |
○Dorcus titanus platymelus | 中国東部 |
○Dorcus titanus sika | 台湾(台湾本島、緑島) |
○Dorcus titanus typhoniformis | 中国南部(貴州省、雲南省北部 etc) |
○Dorcus titanus westermanni | 中国南部(雲南省南部)、タイ、インド |
○Dorcus titanus fafner | 海南島、ベトナム、ラオス、ミャンマー |
○Dorcus titanus imperialis | フィリピン(ルソン島、ミンドロ島 etc) |
○Dorcus titanus mindanaoensis | フィリピン(ミンダナオ島、バシラン島) |
○Dorcus titanus palawanicus | フィリピン(パラワン島) |
○Dorcus titanus nobuyukii | マレー半島、ニアス島、ボルネオ島 |
○Dorcus titanus yasuokai | スマトラ島 |
○Dorcus titanus typhon | スラウェシ島中部/南部、ブトン島 etc |
◆原名亜種 ○亜種 日本産
ヒラタクワガタ (本土亜種) Dorcus titanus pilifer | |
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体長 | ♂18.8〜75.4mm、♀28.4〜41.0mm (2012年現在の飼育個体最大は♂81.8mm) |
分布 | 本州、四国、九州、伊豆諸島(大島、利島、新島、式根島、神津島、三宅島)、隠岐諸島(島後)、山口県離島(萩大島、相島、見島、青海島)、瀬戸内海離島、九州沿岸離島、甑島列島、大隈諸島(種子島、屋久島、馬毛島、口永良部島、黒島、硫黄島、竹島)![]() |
形態 | ♂♀共に黒色。 ♂の大アゴは太く、大きめの第一内歯は根元より1/3に位置し、先端に向けて細かい小歯がいくつかあるが、稀に消失している個体もいる。 九州地方北部の個体は大アゴが若干長く、ゴトウヒラタクワガタ等の離島亜種へ移行する様子が見られる。 小型の個体は光沢が強い。 ♀の上翅の点刻列(スジ模様)ははっきりしない。コクワガタの♀に良く似ているが、前脚の脛節が太く内側にやや湾曲しているのが特徴。 関東以北よりも西日本地域の方が大型個体が多い。 |
生態 | 比較的低地でも見られ、隠れ家となる樹洞や樹皮めくれのある広葉樹の樹液に集まる。河川敷のヤナギ等にも良くいる。 成虫の活動期間は5月〜9月頃までで、夜間の活動が中心となり、日中は樹皮裏や樹洞に潜んでいることが多い。 ♂は極めて好戦的で、大アゴの挟む力も非常に強い。 野外生態では産卵は材産みが多く、幼虫は朽木の根部や倒木等の柔らかめの朽木に多く見られる。幼虫期間は1〜2年で、朽木内に蛹室を作る。 |
寿命 | 飼育下では、活動を開始してからの成虫寿命は2〜3年で、成虫での越冬が可能。 |
採集 | 【難易度】 ★★☆☆☆ ルッキング、灯火採集が中心で、九州離島、沖縄諸島産のように果実等のトラップにはあまり集まらない。樹液の出ている木の樹皮裏や樹洞に潜んでいることが多い。 関東以北では他の普通種と比べると採集は若干難しく、♂65mm以上の大型個体は少ない。 |
飼育 |
◆成虫飼育 【難易度】 ★★☆☆☆ 成虫の飼育は難しくないが、♂は極めて好戦的なので、♂同士だけに限らず♂♀のペアであってもペアリング時以外は個別に飼育する方が無難。 ペアリングの際も♂が♀を噛み殺す危険性が他のクワガタより高いので、良く観察しておく必要がある。 オオクワガタ、コクワガタに比べると乾燥に弱いため、マットの湿度は若干高めが良い。 ◆産卵方法 【難易度】 ★★☆☆☆ 採卵は比較的容易で、産卵木にもマットにも産卵するが、ややマット産みの傾向が強い。 産卵木は柔らかく水分量の多いものを選び、湿度高めの比較的発酵の進んだ微粒子マットに3/4ほど埋めた方が良い。 ◆幼虫飼育 【難易度】 ★★☆☆☆ 幼虫はマット飼育が基本だが、菌糸ビン飼育、材飼育も可能。 マットは発酵が進んだものを使用し、水分量はやや多めが良い。 菌糸ビン飼育も大型成虫が羽化するが、マット飼育と比較しサイズの差はそれほどない。 成長が早くほとんどが1年1化型となり、孵化から♂は6ヶ月、♀は4ヶ月ほどで羽化する場合もある。 |
備考 |
Dorcus titanus titanus の亜種であり、原名亜種ではない。 ヒラタクワガタ(titanus種)は、本ページに示す国内 12亜種の他、国外 13亜種を含む 25亜種に分類される。 (2011/10/15 現在) |
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ハチジョウヒラタクワガタ (亜種) Dorcus titanus hachijoensis | |
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体長 | ♂23.0〜60.3mm、♀22.0〜33.0mm (2012年現在の飼育個体最大は♂66.1mm) |
分布 | 伊豆諸島(八丈島)![]() |
形態 | ヒラタクワガタの中では小型で、野外では♂30mm程度の小型の個体が多い。 ♂♀共に黒色で、本土亜種に比べ光沢があり、前脚の脛節が太い、附節が短い等の特徴がある。 ♂の大アゴ形状は本土亜種に似るが、以下の2つのタイプに分かれる。 [A型] 第一内歯が大アゴ根元に位置する。(基本型) [B型] 第一内歯が大アゴ中央に位置する。(局地的に出現する) |
生態 | 比較的平地に局地的に棲息している。 成虫の活動期間は5月〜9月頃まで。 地上歩行性で飛行することはほとんどなく、日中は倒木等の下に潜んでいることが多い。オオバヤシャブシの樹液に集まることもあるが少ない。 |
採集 | 【難易度】 ★★★☆☆ 地上歩行性のため、灯火に集まることはなく、材起こしのルッキングが中心となる。樹皮裏や樹洞に潜んでいることもある。 ♂30mm程度の小型の個体が多い。 |
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ツシマヒラタクワガタ (亜種) Dorcus titanus castanicolor | |
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体長 | ♂31.0〜81.4mm、♀30.0〜42.0mm (2012年現在の飼育個体最大は♂84.8mm) |
分布 | 対馬 (国外では、中国北部、朝鮮半島、済州島、珍島にも棲息する) ![]() |
形態 | 国内のクワガタで最も体長が長くなる大型種。 ♂♀共に黒色で、本土亜種に比べて体型は細長い。 ♂の大アゴは細めで非常に長く、第一内歯は根元に位置する。 |
生態 | 基本的には夜行性だが、日中も活動することがある。 同地域にチョウセンヒラタクワガタが棲息するが、チョウセンヒラタが地上に近い部分を中心に活動するのに対し、 ツシマヒラタクワガタは本土亜種と同様、樹上性の生態を持つ。また、時間的な棲み分けをしている。 |
寿命 | 飼育下では、活動を開始してからの成虫寿命は1〜2年で、成虫での越冬が可能。 |
採集 | 【難易度】 ★★☆☆☆ 果実トラップが有効で、灯火にも集まる。 個体数は多いが、♂50〜60mm程度の個体が大半で、70mm以上は比較的少ない。 |
飼育 |
◆成虫飼育 【難易度】 ★★☆☆☆ 本土亜種と同じ。 ◆産卵方法 【難易度】 ★★☆☆☆ 本土亜種と同じ。 ◆幼虫飼育 【難易度】 ★★☆☆☆ 本土亜種と同じ。 |
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イキヒラタクワガタ (亜種) Dorcus titanus tatsutai | |
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体長 | ♂31.0〜80.9mm、♀30.0〜42.3mm |
分布 | 壱岐諸島(壱岐、長島、大島)![]() |
形態 | ♂♀共に黒色。 体型や♂の大アゴ形状、長さは本土亜種とツシマヒラタクワガタの中間の特徴を持つ。 |
生態 | クヌギの樹液に集まる。基本的には夜行性だが、日中も活動することがある。 |
寿命 | 飼育下では、活動を開始してからの成虫寿命は1〜2年で、成虫での越冬が可能。 |
採集 | 【難易度】 ★★☆☆☆ 夜間のルッキング、果実トラップが有効。 |
飼育 |
◆成虫飼育 【難易度】 ★★☆☆☆ 本土亜種と同じ。 ◆産卵方法 【難易度】 ★★☆☆☆ 本土亜種と同じ。 ◆幼虫飼育 【難易度】 ★★☆☆☆ 本土亜種と同じ。 |
備考 | 2001年に亜種として記載された。 |
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ゴトウヒラタクワガタ (亜種) Dorcus titanus karasuyamai | |
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体長 | ♂29.8〜78.0mm、♀24.5〜38.4mm (2012年現在の飼育個体最大は♂79.7mm) |
分布 | 五島列島(宇久島、寺島、黒島(上五島)、大島、野崎島、六島、納島、斑島、小値賀島、頭ヶ島、平島、中通島、若松島、日ノ島、有福島、漁生浦島、上中島、奈留島、前島、久賀島、椛島、嵯峨ノ島、福江島、黒島(下五島)、黄島)![]() |
形態 | ♂♀共に黒色。 体型や♂の大アゴ形状はツシマヒラタクワガタに似るが、大アゴが若干短い。 |
生態 | クヌギやタブの樹液に集まる。基本的には夜行性だが、日中も活動することがある。 |
寿命 | 飼育下では、活動を開始してからの成虫寿命は1〜2年で、成虫での越冬が可能。 |
採集 | 【難易度】 ★★☆☆☆ クヌギやタブの木のルッキング、果実トラップが有効。 |
飼育 |
◆成虫飼育 【難易度】 ★★☆☆☆ 本土亜種と同じ。 ◆産卵方法 【難易度】 ★★☆☆☆ 本土亜種と同じ。 ◆幼虫飼育 【難易度】 ★★☆☆☆ 本土亜種と同じ。 |
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タカラヒラタクワガタ (亜種) Dorcus titanus takaraensis | |
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体長 | ♂31.6〜70.1mm、♀34.0〜35.9mm (2012年現在の飼育個体最大は♂75.0mm) |
分布 | トカラ列島(宝島、小宝島)![]() |
形態 | ♂♀共に黒色。 本土亜種に比べて体型が幅広く厚みがある。 ♂の大アゴは太めで先端はやや内側に湾曲し、第一内歯はより根元に位置する。 ♀の上翅の点刻列(スジ模様)は本土亜種よりも明瞭。 |
生態 | 昼夜を問わず活動し、タブの樹液に集まる。 |
採集 | 【難易度】 ★★★☆☆ 道沿いのタブの木のルッキングが中心。個体数が少なく、採集はやや難しい。 ※2004年より十島村(トカラ列島全島)は昆虫採集全面禁止となっている。 |
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アマミヒラタクワガタ (亜種) Dorcus titanus elegans | |
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体長 | ♂23.4〜75.0mm、♀28.5〜43.2mm (2012年現在の飼育個体最大は♂80.2mm) |
分布 | 奄美諸島(奄美大島、加計呂麻島、請島、与路島、喜界島)![]() |
形態 | ♂♀共に黒色。 本土亜種に比べて体型が幅広い。 ♂の大アゴは太めで先端は内側に湾曲し、第一内歯はほぼ中間に位置する。 ♀と小型の♂の上翅には明瞭な縦隆条(スジ模様)がある。 |
生態 | 夜行性で、アカメガシワ、シイの樹液に集まる。 同産地に棲息するスジブトヒラタクワガタとは標高、及び時期により棲み分けしているとされ、 スジブトヒラタよりやや標高の低い地域に多いと同時に、7月まではスジブトヒラタが多いのに対し、本種は8月以降にその個体数が増す。 |
寿命 | 飼育下では、活動を開始してからの成虫寿命は1〜2年で、成虫での越冬が可能。 |
採集 | 【難易度】 ★★☆☆☆ 果実トラップが有効で、灯火にも集まるが、♂50mm程度の小型個体が多い。 同産地に棲息するスジブトヒラタクワガタよりも個体数は少ない。 |
飼育 |
◆成虫飼育 【難易度】 ★★☆☆☆ 本土亜種と同じ。 ◆産卵方法 【難易度】 ★★☆☆☆ 本土亜種と同じ。 ◆幼虫飼育 【難易度】 ★★☆☆☆ 本土亜種と同じ。 菌糸ビン飼育により、野外ではあまり見られない大型個体が比較的容易に羽化する。 |
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トクノシマヒラタクワガタ (亜種) Dorcus titanus tokunoshimaensis | |
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体長 | ♂34.0〜78.6mm、♀25.0〜43.3mm (2012年現在の飼育個体最大は♂79.5mm) |
分布 | 奄美諸島(徳之島)![]() |
形態 | ♂♀共に黒色。 体型や♂の大アゴの形状はアマミヒラタクワガタに似るが、より大型になる。 ♀の上翅の縦隆条(スジ模様)は不明瞭で、アマミヒラタクワガタと区別がつく。 |
生態 | 夜行性で、アカメガシワ、シイの樹液に集まる。 同地域に棲息するスジブトヒラタクワガタより標高の低い地域に棲息することで、棲み分けをしている。 |
寿命 | 飼育下では、活動を開始してからの成虫寿命は1〜2年で、成虫での越冬が可能。 |
採集 | 【難易度】 ★★☆☆☆ 果実トラップが有効で、灯火にも集まる。個体数は比較的多い。 |
飼育 |
◆成虫飼育 【難易度】 ★★☆☆☆ 本土亜種と同じ。 ◆産卵方法 【難易度】 ★★☆☆☆ 本土亜種と同じ。 ◆幼虫飼育 【難易度】 ★★☆☆☆ 本土亜種と同じ。 菌糸ビン飼育により、野外ではあまり見られない大型個体が比較的容易に羽化する。 |
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オキノエラブヒラタクワガタ (亜種) Dorcus titanus okinoerabuensis | |
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体長 | ♂26.5〜67.6mm、♀25.0〜35.0mm (2012年現在の飼育個体最大は♂70.1mm) |
分布 | 奄美諸島(沖永良部島)![]() |
形態 | ♂♀共に黒色。 ♂は大アゴの裏側に金色の微毛を有する。 (参考写真) ![]() 第一内歯は大アゴ根元より1/3に位置し、先端は内側に湾曲する。 |
生態 | 昼夜を問わず活動する。タブ、アカメガシワ、クサギ等の樹木に見られる。 |
寿命 | 飼育下では、活動を開始してからの成虫寿命は1〜2年で、成虫での越冬が可能。 |
採集 | 【難易度】 ★★★☆☆ タブの木のルッキングが中心で、果実トラップも有効だが、個体数が少なく採集はやや難しい。 小型の個体が多く、♂55mm以上の大型個体はあまり見られない。 |
飼育 |
◆成虫飼育 【難易度】 ★★☆☆☆ 本土亜種と同じ。 ◆産卵方法 【難易度】 ★★☆☆☆ 本土亜種と同じ。 ◆幼虫飼育 【難易度】 ★★☆☆☆ 本土亜種と同じ。 |
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オキナワヒラタクワガタ (亜種) Dorcus titanus okinawanus | |
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体長 | ♂27.6〜71.5mm、♀25.0〜37.0mm (2012年現在の飼育個体最大は♂75.8mm) |
分布 | 沖縄諸島(沖縄本島、浜比嘉島、津堅島、久米島、渡嘉敷島、阿嘉島、慶留間島、座間味島、伊平屋島、野甫島、水納島、伊江島、瀬底島、古宇利島、屋我地島) ※八重山諸島(宮古島)にも本種に似た個体が棲息するが、移入の可能性が高い。 ![]() |
形態 | ♂♀共に黒色。 ♂の大アゴは全体的に太めで、先端は内側に大きく湾曲する。第一内歯は根元より2/5に位置する。 野外では大型の個体は少ない。 |
生態 | 昼夜を問わず活動する。アカメガシワ、クサギ等の樹木に見られる。 |
寿命 | 飼育下では、活動を開始してからの成虫寿命は1〜2年で、成虫での越冬が可能。 |
採集 | 【難易度】 ★★☆☆☆ 果実トラップが有効で、灯火にも集まる。個体数は比較的多い。 小型の個体が多く、♂60mm以上の大型個体はあまり見られない。 |
飼育 |
◆成虫飼育 【難易度】 ★★☆☆☆ 本土亜種と同じ。 ◆産卵方法 【難易度】 ★★☆☆☆ 本土亜種と同じ。 ◆幼虫飼育 【難易度】 ★★☆☆☆ 本土亜種と同じ。 |
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ダイトウヒラタクワガタ (亜種) Dorcus titanus daitoensis | |
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体長 | ♂23.3〜53.5mm、♀21.0〜33.0mm (2012年現在の飼育個体最大は♂65.0mm) |
分布 | 大東諸島(北大東島、南大東島)![]() |
形態 | ♂♀共に赤褐色で、ヒラタクワガタの中で唯一、体色が異なる小型の亜種。 大アゴはあまり発達せず短めで、地上歩行性のため脚も短い。 |
生態 | 地上歩行性で樹木につくことはなく、発生木の朽木周辺に見られる。 |
寿命 | 飼育下では、活動を開始してからの成虫寿命は1〜2年で、成虫での越冬が可能。 |
採集 | 【難易度】 ★★★☆☆ 地上歩行性のため、灯火や果実トラップに集まることはなく、朽木周辺のルッキングが中心となる。♂50mm以上の大型個体は少ない。 |
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サキシマヒラタクワガタ (亜種) Dorcus titanus sakishimanus | |
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体長 | ♂28.0〜79.1mm、♀25.0〜40.5mm (2012年現在の飼育個体最大は♂84.2mm) |
分布 | 八重山諸島(石垣島、竹富島、小浜島、黒島、新城島、西表島、鳩間島、与那国島)![]() |
形態 | ツシマヒラタクワガタと並ぶ、代表的な大型種。 ♂♀共に黒色で、体型は幅広い。 ♂の大アゴは太く、第一内歯は大アゴ中央部分に位置する。♂の頭楯は幅広い。 |
生態 | 昼夜を問わず活動する。ウラジロエノキ、アカメガシワ、クサギ等の樹木に見られる。 |
寿命 | 飼育下では、活動を開始してからの成虫寿命は1〜2年で、成虫での越冬が可能。 |
採集 | 【難易度】 ★★☆☆☆ 果実トラップが有効で、灯火にも集まる。個体数は比較的多いが、♂70mm以上の大型個体は少ない。 |
飼育 |
◆成虫飼育 【難易度】 ★★☆☆☆ 本土亜種と同じ。 ◆産卵方法 【難易度】 ★★☆☆☆ 本土亜種と同じ。 ◆幼虫飼育 【難易度】 ★★☆☆☆ 本土亜種と同じ。 菌糸ビン飼育により、野外個体ではあまり見られない大型が比較的容易に羽化する。 |
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