◆ 2023/7/30 神奈川県緑地公園 樹液採集
先日発見したカブトムシ大集結の木を確認するため、休日の午前中明るい時間に見に行ってみた。 すでに9:00過ぎで気温も少し上がってきたので残っていない可能性もあるが確認してみた。

先日カブトムシが集中的に集まっていたシラカシの大木には、明るくなってもまだ多数のカブトムシが残っていた。
あれほど多く集まるのは夜間だけで、気温が上がる日中は数が減ると思っていたが予想外の数の多さだ。
基本的に直射日光が当たる場所は苦手なはずなのだが、あまり関係なく集まっているのには驚いた。

根元の方にも木の上の方にも、相変わらずいたるところにカブトムシが付いていた。
樹液で黒ずんでいる部分の他にも、少しだけ樹液が出ている傷が色々な箇所にあるようで、この木の全周にカブトムシがいる状態だ。
樹液で黒ずんでいる部分の他にも、少しだけ樹液が出ている傷が色々な箇所にあるようで、この木の全周にカブトムシがいる状態だ。

これだけ数が多いとあちこちで♂同士が出会って戦いが始まるので、ずっと見ていても飽きない。
まさに夏休みを象徴するような光景だ。

基本的には黒っぽい個体が多いが、この日は赤い体色の♂も結構多く見られた。
写真はこの日見かけた一番体色が赤かったカブトムシ♂。

他の木も確認してみると、少ないながらカブトムシやカナブンが付いていた。
パッと見では分からないが、小さな傷から樹液が少しだけ染み出ているようだ。

こちらもピンポイント樹液に張り付いている。
全てシラカシの木に集まっており、大集結の大木以外ではこのように樹液が局所的に出ており、少数の虫が付いている。
細くてもこのような木が意外に多いということが分かった。
それにしてもどの個体も体格が大きく、立派な頭角を持った♂ばかりだ。
それにしてもどの個体も体格が大きく、立派な頭角を持った♂ばかりだ。

クワガタは唯一、樹上に小型のノコ♂を1頭確認できたのみだった。
元々数は多くないと思うが、大量のカブトムシが居座っているため姿を見せないという可能性もありそうだ。
今回の観察では、カブトムシは多くの個体が日中でも樹液に居座っていることが分かった。
樹液の量に対して集まっている個体数が多く、争いも頻繁なため、十分に栄養が摂取できていない可能性もあり、そのため日中でも樹液を求め続けているのかもしれない。
また、木の根元には死骸も多いが、鳥や動物に捕食された形跡はなく、枝に止まったまま死んでいる個体もいるので、
闘争や交尾などの活発な活動に対して、栄養不足で体力が尽きて自然死しているものと推測される。
今回は♂の方が多く見られたが、もう7月終わりでカブトムシの活動としては後半に入っているので、♀はすでに産卵活動に移っている個体が多いのかもしれない。
また、大きなサイズの個体が多く見られ、一番大きいと思われる♂を持ち帰って計測すると85mmで自己採集最大サイズだった。
おそらく幼虫期の栄養状態が良く、大きくたくさん育つ環境が整っていたということだろう。
それにしても、なぜ今年はこれほど大量に発生しているのか、それは今年だけなのか、気候の影響はあるのか、どこから発生しているのかなど色々疑問は尽きない。
これからも観察を続けることで何か新しい発見があることを期待したい。
[今回の観察結果]
種類 | ♂ | ♀ |
---|---|---|
ノコギリクワガタ | 1 | - |
カブトムシ | 約40 | 約20 |